コラム[ひとくち・ゆうゆう・えっせい]

コラム:ひとくち・ゆうゆう・えっせい

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■ 挑戦2016.12.29

年々、加速度的に時間が高速で過ぎてゆく。
去年の年末がまるで昨日のようだ。
この一年もいろいろあったのだろうけれど、全く何も変わってないではないか・・・という不安を抱く。

「変わらない」というのは或る意味、有難いことではあるけれど、何せ「無事是貴人」という言葉もあるくらい超有名経営者の銘でもあるようで「無事」を求めて頑張るというのも仕事や人生におけるひとつの目標と言えるかも知れない。

しかしながらこの時間の経過、流れの速さには閉口する。
まるで滝ではないか。
竜宮城に連れていかれた浦島太郎の気分である。
仕事を片手間に色々な生活上の楽しみ事、趣味事に明け暮れて人生を浪費・空費しているのではないか・・・という危惧を抱く。

世間的にも歴史的にも偉人という人の人生を書物で知ると、そこには壮絶な戦いや葛藤や苦悩があったりして羨ましいというより今では恐れを抱いてしまう。
この感覚が老いるということなのかも知れない。

先日、百田直樹原作の映画「海賊と呼ばれた男」を観て来た。
山崎貴監督のCGを使った映像には圧倒されたが物語はやや冗長で今ひとつであった。
どこかしらの圧力があったのであろうか。
実在の人物の半生を描いたノンフィクションに近い物語であるから仕方がないのかも知れないが、もっとエンターテイメントに徹し短く編集すればきっと良い作品になったと思うしヒットもしたに違いない・・・と思える作品であった。

それはともかく実質的に出光佐三の伝記物語である。
先述した作品を観ていると立派な人、何かを成す人物というのは何事にも挑戦的であるなあと思える。
挑戦には苦労はつきものである。
何もしないで日常の安全圏にいれば失敗や危険はないけれど成功や成果もない。
殆んど多くの人々の状態というのはこの後者、即ち非挑戦者であるに違いない。
世の中を見まわしてみて成功者と呼ばれる人々で、スポーツ選手なども含めチャレンジャーでない人はいない。
これは厳然たる事実であるけれど、この安穏安逸な生活、所謂「ぬるま湯」につかっているといつか「落ちていく」のではないかという恐怖があるのはある。
それでも毎日の診療が挑戦的でなかったことはなく、小さな選択と決断の中身をよくよく精検してみるとやはり何らかのチャレンジをしているものであると思える。

だからといって大きな決断をしないで良いとは言えない。
決断の為の準備を怠ってはイケナイと胆に銘じて日常の勉強を欠かさないようにしているが研修とかセミナーとかにメッキリ出席しなくなった自分の堕落が怖いと言えば怖い。

半ば公務員みたいな仕事を毎日毎日「僕らは鉄板♪」の上でやっていると1年が早い筈である。
即ち何も「しなかった」、少なくとも挑戦はしなかったワケであるから。
中身が無ければ時間は空虚に過ぎる。
これで年が行くと年月の進み方が早くなるように感じるであろう。
この年になっても何事かを成したいという志はあるけれど、何せ毎日の日常の仕事、ルーチンワークに忙殺(?)されてチットモ進化発展していないようでこれまた不甲斐ないというか情けない。

・・・というワケで一年が早いなあなど呑気なことを言っている自分に対して少しく忸怩たる思いもないではないが、意図的にここ数年「気楽に生きる」「呑気に生きる」という選択をしているせいか毎日が何となく面白くない。
ハリがない・・・という感じだ。
・・・で、来年の目標を「挑戦」にしてみたい。
小さな挑戦から大きな挑戦まで何事かを成し遂げたという実感と成果を得る為にも挑戦し続けたいとは考えている。
まさか「海賊・・・」の主人公のように大胆不敵、どんな困難にも負けず一業を成した偉人とも呼ぶべき人物には及ぶべくもないが、今、現時点の自分の幸福・境遇が自らの努力と勇気ある挑戦によって生じていると実感した時、これからの未来についても「挑戦」をしつづける方が何もしないより「安全」なのではないかとここ最近考えている。

ありがとうございました
M田朋玖



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