[戻る] |
■ 倦怠感 | 2016.10.11 |
久々に朝から全身がダルイ。 仕事を休みたい・・・と思うくらいのレベルで、滅多にないことだ。 夏バテか・・・。 トシのせいか・・・。 食欲もないし、何だか死にたい・・・と思えるほどの憂鬱感。 試しに抗うつ剤を服んでみた。 これがまたよく効いた。 腹も減るし、ついでに酒も飲んでみたくなる。 いつも性欲だけは減退しない(精力ではない・・・)ので何となく面倒臭いがアリピプラゾールという便利な薬があって、これ(3mg)を服用するとみるみる元気になって、また普通に元気良く仕事もできるようになった。 うつ病になると認知症になりやすいという説もある。 うつ病、うつ状態はその他の免疫力を下げるらしいのでヤヤコシイ病気になりやすいそうだ。 何しろいくつかの悪性の疾患とうつ病の心理検査をすると同じような結果が出るというデータもあるようだ。 「死にたい」気分が「死に至る病気」を惹起するというワケである。 或る意味、理にかなっている。 ・・・というワケであらゆる病状はまずうつ病の治療をしてみるというのは結構イケてるのではないかと心密かに考えている。 もちろん自分自身の治療に対してだけであるが・・・。 患者さん向けにそのような乱暴な対応をするワケにはいかないし、我が国の保健医療制度にもそのようなエビデンスは記載されていないのでキチンとしたルーチンの検査、たとえば血液検査、心電図、胸部レントゲン、尿検査など内科一般検査をして異常なしと分かった時点で心理面談・心理検査をしておもむろにうつ病の治療を始めるという流れになるのだ。 たとえば表題に掲げた「倦怠感」の治療もかなりヤヤコシイ手続きを経て始めることになる。 自分の職業倫理として患者さんに処方する薬品は余程の禁忌でもない限り一回は自分で服用することにしている。 以前、知人の薬剤師の先生は一切「薬は服まない」と堂々と述べて実践しておられたが、その方は大きな薬局チェーンを展開している方で、人前でのスピーチでも「患者のために医療はある」などと当たり前のことをしたり顔で述べたてて悦に入っておられたが底の知れた倫理観である。 何しろ件の先生に言わせると自分では毒と思っている薬という商品を人には処方しているワケであるから矛盾もよいところだ。 いずれにしても2〜3日の抗うつ剤の服用で元気になった自分自身の快復ぶりを思う時、患者さんにも・・・という誘惑を感じるがモチロンのこと、これは控えている 「奥の手」として持ってはいるが・・・。 ひょっとして本当に夏バテか夏カゼだったのかも知れず、自分のことはよく分からない・・・とあきらめて主治医に相談してみるのも一法かも知れない。 「自分自身が自分の主治医」という考え方は決して不健全なものではないので医者ではない人も正しい医学知識、健康知識を得て「自己管理」に精進するというアイデアは強くお勧めする。 ただし、あまりに自己流だったり極端だったりするのはもちろんNGだ。糖質制限療法が問題になっていたが、これも極端、例えば糖質を一切取らないというようなやり方は結構危険である。糖尿病でも高度肥満でもない人が、必要もないのにこの手の療法を自己流に行わないことである。世間には健康知識においてウソデタラメがかなりあるようである。実際に正当な医学知識情報ですら日進月歩に進化革新していて数年前の常識があっという間に非常識なんてことがざらにあるのだ。 とにかく妄信や思い込みは厳禁である。老婆心ながら・・・。 ありがとうございました M田朋久 |