コラム[ひとくち・ゆうゆう・えっせい]

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■ 国民投票 2016. 6.29

先日、英国でEU離脱の是非を問う国民投票が行われた。
国民投票なるものが政治手段として民主主義の理念に沿ったものか不明であるが、少なくとも“議会制”民主主義という形態を採っている各民主主義国では一つの禁じ手になるのではないだろうか。
常に民意というものが最善とは考え難いし、必ずしも国民の総意の忠実な反映が良い政治の理想とは思えない。

衆愚政治という言葉があるくらいで一般庶民というものは普通にしていて自分の小さな世界のこと、目先のこと、一時的な感情、好き嫌いに左右されて深慮遠謀ができるほど洗練されているとは言えないし、今はマスコミや政治宣伝、プロパガンダに極めて弱いことは先の大戦で実証された。
言うまでもなく衆愚政治の果てのドイツ労働者党(ナチスドイツ)の台頭を許してしまったのは他でもなくドイツ国民であったのだから・・・。
モチロン日本国民ですらその例外の範疇にあるワケではない。

そういうことよりもこれは筆者の妄想、幻想なのかも知れないと断って読んでいただきたいが、この選挙での敗北即ちEU残留派とされるキャメロン首相の辞意会見の表情を、テレビで観た時に眉間に皺はよせていたものの、顔全体の中に微かな「してやったり」といった風な「ほくそ笑み」を見てとったからである。

このパナマ文書に名前の挙がったスキャンダラスな英国の首相は国民投票を指示した、というか許したワケであるから所謂残留派にとっての本当の責任者、戦犯と言えるのではないだろうか。

国民投票というものへの多くの人々の認識の甘さに乗じたひとつの賭け、ギャンブルではなかったのかと思えるのである。

ご存知のように株も為替も上がろうが下がろうがそこで儲けを出そうと思ったら激しい「落差」があればよいワケで、ひょっとして投票結果が最初から離脱を明確に読んでいた人がいて、この国民投票というものを担保にしてマスコミを通したり、ブックメーカー(賭け屋)を使ったりして、いかにも残留派が有利と国民や世間や世界を欺いて一発バクチをしたのだとしたらキャメロンさんのホクソ笑みも納得がいけるであろう。
つまり元々英国国民が離脱という判断を下すだろうという調査結果を秘密にしておいて、離脱の結果生じる株式市場の混乱を見越してその莫大な売買益を得た一部の悪人共がいたのではないかという推論を心の中に持ったのである。

何かしら奇妙な結末と結果で、数年前に起こったリーマンショックを思わせる「衝撃」が世界中を駆けめぐり、そんな風な想像をしてみたのである。

相場というのは上がるか下がるかではなく動き、即ち上下の落着こそひと儲けの本質なのであるらしい。

こんなことは決してマスコミは言わないであろう。
何故なら巨大メディアもグルなのであるから・・・。
キャメロンのスキャンダルと不人気、スコットランドの独立への気運、英国と中国との近接関係、ドイツとロシアの愛憎と綱引き的国際関係、いずれにしてもマスコミの話をあまり真に受けてはいけない。
それらはたいていいつもかなり操作的である上、一般大衆に向けたもので、闇の世界を動かしている人々からすると単なる自分たちの利益追求のための道具なのであるから。

誰もが文句を言えないような国民の意志(それはかなり感情的で理性的ではない)、国民投票を担保に取った悪徳金融グループの所業。そんな風に妄想しているし、個人的には凄く腑に落ちるカラクリに思える。
こういう想像が、ある特別な人々たちのタチの悪い冗談ならば、それは世界中の一般庶民、一部の純朴な国家からすれば結構オソロシイ話である。
実際、結果的に日本経済は、いきなり円高株安がさらに加速され、その成長は鈍化させられ、このままの状態が長引けば政治経済両方にとって、何らかの大きな被害混乱が生じる可能性があると予測されているようだ。
近々行われる参議院選挙についての影響は、政権党、野党いずれにとっても、その吉凶相半ば・・といったところではないだろうか。


この国民投票なるものが世界中で流行したらコトであるけれど、そのような危機感を持っている人は少数派と思えるが、個人的にはこのようなトレンドは決して好もしいとは思えない。

ありがとうございました
M田朋久



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