コラム[ひとくち・ゆうゆう・えっせい]

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■ 愛とお金2015. 5.30

「金の切れ目が縁の切れ目」というのが巷間言い古されている常套句であるが「愛の切れ目」がこの句の先に来るような気がする。
人間は愛するものにお金を惜しまない。
若者はその趣味に、遊びに、欲望のハケ口にお金を使う。
それらを愛しているからだ。
昔は若い男の趣味と言うとクルマで、安い給料でもクルマは高級車なんてアンバランスもあったが、今の若者たちが一体何に興味を示し、何を愛しているのか分からない。
恋愛に強い興味を示す男女も減ってきて、出生率の低下どころかソッチの方の営みも低調のようで、田舎町でもラブホテルの閉店が相次いでいて景観も何となくみすぼらしい。
余計なお世話であるがクルマの中とか野天とか家族温泉とか田舎特有の性行為に格好のロケーションが多くて、それぞれに楽しんでおられるのかも知れない。
アメリカ人などはクルマの中や野外でそれを行うのが一般的らしくて、昔のアメ車がベンチシートで横長でフラットなのがそれらの目的での形状と聞いたことがある。

そのようなクルマの文化の「輸入」が日本のモータリゼーションの興隆の一因かも知れない。
いまや我が国も世界一の自動車大国のひとつに数えられているのだ。

さて、現実の世界で愛に最も近い物質がお金であるそうで、確かに愛のエネルギーの高い人にお金は集まるようで、それらを理論的に堂々と披露しているビジネス書、自己啓発本も多い。
有名なところではナポレオン・ヒル。
この方の言によれば人間の持つ性的エネルギーは爆発的なモノで、このエネルギーを上手にコントロールしないと現実の成功は得られないとのことであった。
彼の名著「思考は現実化する」では男性は女性を喜ばせる為に活動するそうで、その貢物が美しい宝石であり衣類であったり装飾品であったり現代ではそれが直接的にお金であったりするワケで、すべての男は女性や子供にとって「金ヅル」としての価値を有するか、もしくは潜在させていると考えて良い。
またその逆もあって、女性がそれに似た行動をすることもあるがやはり少数派であろう。
今は結婚という制度もそのような金ヅルの確保と愛の行為(SEX)の取り引きにも思え、そう考えると風俗産業での取引の方が純化され、単純化され清々しい感じもする。
こと男女間における愛の交換、お金の交換にはどこかしらごまかしようのない不純なモノを感じる時があって、それは自分が2度の結婚を通じて経済的に「都合の良い男」に過ぎなかったのではないかという疑念に捉われているからで、結局これらのカラクリを上手に渡りきってここに存在しているようでとにかくどこかしらいつもモノ悲しい。

これは全くの誤解で純粋に自分のこと、愛してくれる女性も過去にも現在もいるような気もするけれど上記のようなやや気分の落ち込むような考えが時々脳裏をかすめるのも確かに事実である。
男性を見てすべて金ヅルと見ている女性ばかりではないのは分かっているけれど、自分についての強烈な自慢というものが存在していないのでこんな不快な気分を味わうのだ。
けれども男が金ヅルとして存在していることが「男の甲斐性」とも言える(便利な表現があったものだ)ので、時々自分を無理に納得させているが何となく釈然としない。
我が60年の人生を振り返ってみて何の後悔もないが、今になってこの問題、即ち「お金と愛」の問題がはからずも解決できないでいる。
理性では解決していても感情がNOと言っているのだ。

数年前に起こった詐欺事件においてもその起点は男女間であって、魍魎するペテン師たちにそれ(男女の問題)を上手に使われてしまって多大な損失を被ったこともひとつのトラウマとして心の中に残っていると思えるし、またそれらに弱い、つまりついつい援助してしまう悪癖が相手をダメにしていて、自分もまた愛が冷めてしまうということもあり得たりしてややこしい。

友人の中にはお金の問題が生じたらサッと身を引くというイケメン男がいるが、残念ながらもう一人の同様の考え(女性にお金を使わない)の男と同様に金銭の運がない。
一方、地元で華々しく成功している或る年上の友人は女性に対して金銭やエネルギーを惜しまず、こと金運についてはやはり正当にお金を使っている方に分があるように思える。

「愛をお金と交換してはイケナイ」というルールもあるらしいが、人間もチンパンジーのようにSEXを餌にメスに支配される傾向があり、多くの結婚した円満な男女や未婚の男女間において重く、深く、大きく「お金と愛」の問題が横たわっている気がする。

いずれにしても人生において限りある生命を楽しむ為に愛と性は欠くことのできない(そうは思わない方も多いと考えられるが)要素であるので、できればキレイに整理して人生に望みたいとことであるが何だか永遠に未解決のままソレが終わってしまうような気がする。
それでもいいだろうけれど・・・。

ありがとうございました
M田朋久



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