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■ 依存症 | 2007. 6. 6 |
この言葉は、現代の殆どの病的心理状態の背景に見られる。 英語でAddíction(熱中する) 人間というか全ての生物は、生きる為に何かに依存する。 地球上の生物は殆ど酸素依存だ。H2O依存。食物依存。人間依存。国家依存。 依存とういう言葉は、「それがないと生きて行けない」という状態であるから、世の中は依存だらけ。 自主独立なんて口で言う程カンタンではない。 人間の場合、生下時から数ヶ月はほぼ寝たきり状態。親へ依存からの離脱は並大抵のエネルギーではできない。 知性、情動、意思意欲。特に性的エネルギーは、反抗期、思春期、20歳前後に最も強く表出される「結婚欲」みたいなものは、親の呪縛から脱け出る為に必要不可欠だ。 地球の強大な引力に抗して、大気圏外に飛び出すロケットさながらの強力な推進力は、やはりこの異性を求める(同性でも良いですけど・・・)性的エネルギーがその中心となる。 「親」依存。「親」中毒はさまざまな心理的、病態のバックグラウンドにある。 「愛」というのは、人と人、人とモノを結びつけるエネルギーであるが、男女の愛、親子の愛の二大愛欲エネルギーが成長と共に整理されていかないと人生はホントにヤヤコシイ。 ・・・とドンドン話がそれてしまいましたが・・・。 この性的なエネルギーの解放の代償としてさまざまな依存が生じているかのように見える。 例えば 薬物。クスリというと病院か薬店かと思うかもしれませんが、医者から見ればアルコールもタバコもコーヒーもお茶もある意味でレッキとした薬物であるし アルコールの場合、大人であるなら誰でも自由に手に入れることができるという点で、きわめて危険な薬物と言える。 人生への「破壊力」という点では、病院でもらう鎮痛剤、精神安定剤、睡眠薬の比ではない。 麻薬、覚せい剤に劣らず・・・である。 モチロン、禁酒禁煙を声高く嘔っているワケではないので誤解なきよう。 依存という問題では 1) その対象の健康、生命への危険度 2) その程度の健康、生命への危険度 3) その社会性への健康、生命への危険度 対象については、麻薬、覚せい剤、アルコールを筆頭に全ての食品、趣味、嗜好が入る。 その他全てにおいては、最も大事なことはやはりその「程度」であろう。 ギャンブル、買い物、恋愛、夫婦、親、読書、映画、薬物、食物、テレビ、ゲーム等々。 種々で『自由自在に中断できるのであれば』全て、依存症とは呼ばない。 解決策として「自分に依存」することをお勧めする。 お釈迦様の遺言にもありますね。 「己(おのれ)こそ己のヨルベ 己をおきて 何にヨルベぞ よく調えられし 己こそ まこと得がたき ヨルベをぞ得ん」 よく自分を調整して、自分に頼りなさいと言っている。 あらゆる「他者依存」への戒めである。ご吟味下さい。 ありがとうございました。 たくま癒やしの杜クリニック 浜田朋久 |