コラム[ひとくち・ゆうゆう・えっせい]

コラム:ひとくち・ゆうゆう・えっせい

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■ 気分2014. 2. 5

人生においてこれ程重要な問題は無いのではないか・・・と最近思うようになった。

良い気分でいないと良い事は起こらない

逆から表現すると

悪い気分でいると悪い事が起こる

これは日常の診療でもプライベートの付き合いでも、色々な歴史上の人物の評伝、伝記、エッセイを読んでいつも感じる印象を言葉にしたものである。

気分に最も影響を与えるのは意外なことに食物である。
モチロン人間関係、過労、睡眠不足なども気分に多大な影響を与える。
多忙による寝不足とかネガティブなトーク、文句、悪口、批判などを見聞きしたり口にしたりしていても気分は落ち込む。
人の悪口を言ったりしていると瞬間的にはテンションが上がっても、長い目で見ると結局自分に返って来て気分を害するようだ。

多くの気分不良を起こさせる出来事や言葉、環境に出逢っても最終的にそれらの事実をどう感じるかは自分の気分であるので、余程の過酷な境遇に置かれた人でも気分が上々であれば耐容性が高まり平気、何ともない、気にならないというような良い状態に保つ上でやはり日常的に口にしている食物ほど重要な要素は無い・・・と思える。

筆者の「猫飼い」を通じても、試しに人間の食品、たとえばチーズとかパンとか肉とかを適正なキャットフードの代わりに与えると即行動異常が起こってくる。
ご機嫌な時に鳴らす喉のゴロゴロも鳴りを潜め、気は逆立ち、耳は反り、目は吊り上がり部屋中をまるで狂犬のように走りまわる。

今は猫の月齢、年齢に合わせた栄養管理の行き届いたさまざまのキャットフードが売ってあって、これらを注意深く与えていると自然におだやかで上機嫌を得ることができるようだ。

人間においても良好的人間関係とその根底にあるおだやかで優しい性格とか普段の言葉使いとか態度物腰とか服装とか・・・とにかく人間の心の状態、言い換えるならその人の気分とか機嫌とかが心身の健康、運気に影響を与えない筈は無く、ここは何としてもどんな時にも“良い気分”を獲得し、それを維持することをめざしたい。
健康で豊かな人生の為に・・・。

「人生は気分次第」

みたいに考えると睡眠、食事、運動、人間関係と環境(暑い、寒い、湿度、気流、狭い、広い、景観etc)などと同時に薬物という要素も重大だ。

薬物は無闇に使用すべきではないが日常的にカフェイン(コーヒー、コーラ、ドリンク剤)、アルコール、各種鎮痛剤などの所謂医薬品、たとえば睡眠薬、精神安定剤、抗うつ剤その他の向精神薬なども適正に使用すれば気分の安定とか平穏、愉快さなどを得ることができる場合がある。
医薬品の功罪については充分検討するべきと思うが、重篤で慢性的な気分の落ち込みは心身に極めて有害であるので、ただちに治療(服薬)した方が良いと思える。
時々薬物の副作用によって逆に気分の落ち込み(抑うつ)が生じることもあるが、このような例は少ないと思える。
むしろ服薬を拒んだが為に悪化する例の方が多い。

薬物に対する或る種の偏見とか副作用を重大視しすぎる医療関係者や親族などによって医薬品を使用できず廃人みたいになっている人もいる。
実際に筆者の身内にも80代の2才違いの2人の叔父が良い例で、うつ病と認知症の両方を持ち1人は薬物、一人は非薬物の状態におかれているが今のところ薬物使用中の叔父の方がはるかに経過が良い。

このようなケースは巷に山のようにあると思えるがもう少し治療における薬物の効能について検討を重ねるべきであろうと思える。

モチロン薬をやめたら症状が治まったという例もあり結構ヤヤコシイ。

放射線とか鉛やカドミウム、水銀など重金属で体内に蓄積して不可逆性の変化を脳にもたらすワケではないのでもう少しアグレッシブに薬物療法にチャレンジしてみた方が良いのではないかと考えている。

いずれにしても良い気分で生きることはそのことそのものが人生の一瞬一瞬であるので人生の目的というゴール設定が無いとその日その日を楽しく生きていたいという人にとって結構重大な問題なのではないかと思える。

ありがとうございました
M田朋久



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