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■ ユニクロ | 2013. 9.28 |
あんなに毛嫌いしていたユニクロのファッションに今夏は見事にハマってしまった。 かつては、物凄くダサイと思っていたユニクロファッションのデザイン、カラー、品揃えであったが、最近はオシャレなデザインの商品も増えて、色目の鮮やかで綺麗なTシャツやシャツやジャケット、ワンピースなどが店内に溢れていて楽しい。この二ヶ月あまり、ついついマトメ買いまでするくらいのユニクラーになってしまった。 今はローソンの役員をしている玉塚元一という人が社長になった時のファッションセンスが一番ひどくて、この方は体育会系でラグビー選手だったとか。 そのご自身の衣装からもファッションセンスの無さを感じるし、この人物はアパレルの世界に生きる人ではないと思っていたら、案の定、商品・プロダクツは当時、最悪であったが、メデタク色々な経緯を経て食品業界に転身されたようだ。 ところで最初のキッカケは、白いTシャツを買いに店に入った時。ワゴンセールに純白の麻の長袖シャツを発見した時に、その値段と品質を見比べて、仰天狂喜。 大昔、筆者が20代〜30代の時に麻の長袖白シャツは憧れ垂涎の対象一番で、そのゴージャスさ、優雅さ、セレブな感じは裸足にスリップオンと半ズボンを合わせると最高に粋やな〜と思っていたら、かつては百貨店で二万円くらいした、その商品が何とバーゲンで1290円だと・・・。 あまりの嬉しさにトータル5枚はまとめ買いした。 ついでに、これまた純白のハーフパンツ(半ズボン)も・・・。 伸縮する着やすいチノパンとかジーンズも、チョットルーズに穿けば、結構イケてる。 少なくとも我々オヤジ世代には思える。 これにフード付きの前開きスウェットを組み合わせて今年の夏のファッションを乗り切った次第である。 ありがたや、ありがたや。 ところが、このユニクロスタイルにサンダル履きで熊本市内の高級クラブに入ったところ、ホステスさんが例の如くのお世辞でファッションを誉めてくれるワケであるが、ブランドを聞かれ「ユニクロ」と即答したら笑われてしまった。 別に笑いを取るつもりは無かったのでだけれども、その時は冗談と思われたようだった。 確かに周りを見回すと、キチンとしたスーツ姿の男性とか、いかにも高級そうなジーンズとか、オシャレなブランドのシャツとか、高級腕時計のロレックスとか、何とかミュラーとかブルガリとかを身につけていて、筆者のようにブランドユニクロの人はいなかった。 「ユニクロで何が悪い」と思っていたら、ついでに腕時計のブランドも聞かれ「シチズン」と応じたら、これもまた笑いをとってしまった。 そういうものかと或る日、書店で里中季生という人の「一流の男、二流の男」という書物にブランド品についての講釈が書かれてあったが、高級ブランドを身につけている人々との付き合いや社交の為に必要であるようで、軽自動車とかユニクロに対して少々侮蔑的に述べてあって驚いたものである。 確かに或る種のクラブメンバー的な付き合いをする人々、たとえば高級ゴルフクラブとか、ボランティア団体クラブメンバーとか一部の成金趣味的社交グループにとって、外車とか高級ブランド身装品などが仲間であるしるし、制服のようなアイテムかも知れないが、これは結構奇妙な習慣である。 いかにも中身の無い人間、コンプレックスの強い人々に多い特徴を示す傾向で、真の成功者、超一流と呼ばれる人にはこのようなファッションは殆んど見られない。 そもそも「超」の人々、即ち皇族の方々にブランド品を持つ人がいるだろうか。 勿論、ユニクロも身につけないが・・・。 里中氏の書物の帯には「二流は努力に満足し、一流は結果にこだわる」とあったが、これは一流とか二流の話でなく職業人、社会人としての最低の基準である。 社会生活においては多少のハッタリや見栄が必要なのは理解できるが、それが行き過ぎて虚飾、虚偽、まやかし、おためごかし、ペテン、詐欺と連なっているのは憶えておきたい。 筆者の痛い経験でも、これらのブランド品や高級趣味、たとえば高級料理店、高級ホテル、飛行機ビジネスクラスとか、ありとあらゆるチョイセレブ風の趣がまさしくペテン師の重要な「道具」であり、分かっていても騙されてしまった顛末からも理解されよう。 それらの事柄に全く興味が無かったので、逆にそれらのチカラを軽視してしまい、結果的に騙されてしまったような気がする。 ・・・結果、ますます高級ブランドが嫌いになり、今やとうとう立派なユニクロ党である。 日常のファッションを安上がりに手軽に楽しめて、誠に結構なことこのうえない・と自分でひとりごちている。 ありがとうございました M田朋久 |