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■ 村上春樹 | 2013. 5.22 |
とうとうビニール本になってしまった。 立ち読みの出来ない新刊本なんて初めてではないだろうか。 この意味不明の長いタイトルの小説が、発売以来、記録的に売れているとのこと。 この現象こそ不思議である。 「本離れ」が起きている昨今、めでたいことである。 筆者は、小説は読まない。 村上氏の作品も「ノルウェーの森」を若い時に読んだだけである。 独特の文体と、内面的・内省的な文体、孤独な主人公と自殺した恋人と親友、一風変わった恋人・・・と何回か読んでいるが、書き出しが物凄く面白い。 映画の導入部分のような書き出しだ。 先述したことがあるが、映画制作された作品もこのイントロをそのまま使って欲しかった。 残念である。 後は「海辺のカフカ」とか「1Q81」とか挑戦してみたが、面白くなくて投げ出してしまった。 そもそも戦争ドキュメント以外は男女間の甘いヤリトリがないと小説は面白く感じない。 完読した小説というのは、年齢の割には数少ない。 途中で大概は投げ出してしまう。 時間もかかるし退屈するので、映画で済ます。 村上春樹という作家は文壇においてカリスマ的人気があるようで、特集本まで出している。高村薫という女流作家と同じく筆者の感性に合わないので、著名な割にはどうしても読了することができない。 ただ文章が何となく心地良いとは感じている。 クラシック音楽のような、BGMのような感じである。 浅田次郎の「ぽっぽ屋」という短編集は読了した。涙がいっぱい出る作品だ。 面白かった。 東野圭吾の「容疑者Xの献身」は読了したが、面白いとは思えなかった。 現代でも小説家が世間でもてはやされるのは良いことと思える。 まだまだ日本には読書家がいっぱいおられると思うと何となく安心する。 社会現象としての村上春樹ブームというものがどのような意味を持つのか分からないが、少なくとも現代社会にすごくマッチしているのであろう。 世代的には筆者と近いのでますます安心する。 個人的には「ノルウェーの森」を監督かプロデューサーとして映画化してみたい。 現代風にアレンジして・・・。 ありがとうございました M田朋久 |