[戻る] |
■ 梅の花 | 2006. 2.27 |
春の花。 桜も良いけれど、梅の花が好きだ。 寒日にチラチラふるえる梅の花は、とても健気で可憐に見える。 今年の冬季五輪。 フィギュアスケートで日本人女性の金メダル。 その美しさに息を呑む。 言葉にできない感動だ。 その技術、その才能、その修練、その集中力。 運命的なほど精緻に仕組まれた4分間の華麗な妖精の舞は、冬を耐え抜いた梅の花の開花にも似て、美しくもあり、可憐でもあった。 いつも思うことだけど、女性は日本人だ… 、といつも思う。 そのたおやかさ、やさしさ、つつましさ、優美さ。 一見控えめで弱々しく見えるが、その内に潜む、逞しさ、闘志、強靱さには、胸を打たれる。 明治の文豪、ラフカディオハーン(小泉八雲)は、日本人女性が世界一だ、と言っていたそうだ。 女性アスリートたちの表現する世界は、同じ日本人としてとても誇らしく思う。 そしてなんといっても、やはりその美しさにはいつも感動させられる。 梅の花はまた、先年亡くなった3月生まれの母を思い出させる。 その強靱な精神や激しい感情にはしばしば困惑させられたが、梅の花のように人知れず静かに散ってしまっていた。 ありがとうございました。 濱田 朋久 拝 |