コラム[ひとくち・ゆうゆう・えっせい]

コラム:ひとくち・ゆうゆう・えっせい

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■ 仕事2013. 4.11

「ハッピーリタイアメント」という言葉があって、若い人の中には事業やビジネスで成功して富を築き、お金がたまったら早々に仕事を引退して遊んで暮らす。
つまり引退するという人生目標がハッピー、即ち幸福な人生と捉えている人々がいるようである。

「お金があったら仕事をしなくて良い」という感覚は、真の意味での成功者のものではない。
仕事をイヤイヤしている、お金の為、生きる為、生活の為にしているという感覚である。

多くの男や一部の女性にとって仕事の成功、好きな仕事を一生涯つづけるというのは富を築く云々よりも人生の成功そのものを現わす。

筆者の場合は有難くも医者という仕事を何の因果か授かって、最初はイヤイヤしていたけれど約30年の仕事経験と齢60才を数える今、ハッピーリタイアという考えには思いもつかない。
それが可能であるならば一生死ぬまで働きつづけたいと心底思っている。
だいいち仕事を辞めた後、何をして良いかワカラナイ。
趣味のスポーツやクルマ・バイクは大好きだけれど、仕事の合間にチョコットするから楽しいのであって、一日中そんなことをして楽しいとは思えない。
そもそも人生とは何ぞやと考えた時に「人として生きていく」のに仕事を除いて幸福があるとは今のところ思えない。

有閑の貴族みたいな身分で一生遊んで生きている人が少数ながらおられるが、少しも羨ましいとは思えない。
幸運にも巨万の富を授かった某王様の夫人とか、同じものを遺産としてもらった人々とかについてもそう思う。

そのような人々には生きている意味や生き甲斐を感じられないのではないかと反対に気の毒だなぁと思える。

仕事とは「神に仕える」ことという意味であろうか。
働くとは端(周り)を楽にするという日本人特有の考え方もある。
先年経営危機に陥った日本航空を見事に再生した稲盛和夫氏は「利他の心」を説いて著書をベストセラーにしている。
この御仁は生きる意味とか人生論とかにやや仏教的な価値観を持たれており、郷土の偉人・西郷隆盛「敬天愛人」を座右の言葉としているくらい仕事観、人生観において「利他心」の重要性を強調しておられる。

日本の多くの経営者にこのような考え方をお持ちの方が多くて「世の為人の為」とか「会社は社会の公器」であると言い切ってはばからない。
これは日本の公序良俗として誠に好もしいものである。

筆者の携わっている医療と福祉の事業などまさにこの考え方どおりに理念・考え方を堂々と標榜し、掲げ毎日の仕事をすすめていくべきと思える・・・けれども何となく営利的経営を推し進める行政の動きがあって、多くの善良で無知なお医者様たちは上手に操られ、国家の都合の良いように誘導されている節がある。

いずれにしても日常の生活感覚と仕事を精神的に結び付けすぎると、仕事そのものが何となく卑しくなってしまうようで、打算とか計算とか利得とか儲けとかを殆んど考えないようにして毎日の仕事をしている。

仕事は自己実現の為の最も重要な手段であり、人生を充実させる為の有難い神の与え給うた義務である、使命であると信じて毎日励んでいるという次第である。
これが社会からのそれとない洗脳や、ただの勝手な思い込みであったとしても構わない。

仕事は多くの人々のお陰様、仕事は楽しく面白く、どちらかというと感覚として快であるので、心身が元気であるのにリタイア(引退)など滅相も無い。
毎日の生活も仕事を中心にあつらえてあるので、お酒や夜更かしや遊び事も控え目で、夜は早々と寝て昼間は食事もしないで仕事をしている。
体質的な問題と思えるが食事をすると気分が落ちるので、爽快な気分でそれにいそしむ為にコーヒーとお白湯を飲みながら暇ができるとコラムを書きながら日中を過ごしている。

その他にも仕事を楽しくする為のさまざまな工夫をしているが次項に譲りたい。

ありがとうございました
M田朋久


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