コラム[ひとくち・ゆうゆう・えっせい]

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■ クリスマス2012.12.27

冗談めかして「クルシミマス」とかいう呼称もあるらしい。
天皇誕生日の関係でクリスマスが、連休になったりして今年の日本はクリスマス三日連休。クルシミが長くなった・・・と感じた人もおられるかも知れない。


クリスマスが良いのは戦争が休みになることがあることくらい。
キリスト教系の国々の人々にとっては、オメデタイ日なのかも知れないが、日本人にキリスト教徒は数%もいないのに、クリスマス商戦とかでクリスマスには家族や恋人に贈り物の習慣とかを、植えつけられて、街は買い物客で賑わい、マスコミもそれがあたかも年中行事のように報道するのが、良く考えてみれば奇異である。

この世界的な宗教行事、文化的祭日をも飲み込んでしまう懐の深さが日本文化の特徴なのであろう。
世界的な多数派を占めるキリスト教徒系一神教文化、カトリック・プロテスタント・イスラム教・ユダヤ教等々。
地球に住んでいる以上「郷に入っては郷に従え」だ。
比較的キリスト教徒の多い韓国やフィリピンなどはともかく、アジア諸国の中で最大の人口を擁するインド・中国などはいったいどうしているのであろう。

クリスマスは死亡率・別離率が高いそうである。
またデパートや商店街は賑わっても、夜の店はサッパリ・・・というのも定説だ。

クリスマス=家族団欒=男女のデートとかが世間のナラワシらしいが、独り者とか「誰もいない人」にとってこんなにイヤラシイ日は無いであろう。

またそのようなシアワセな境遇である人にとっても結構な圧力があるのではないだろうか。
寒い日、夜の街でクリスマスプレゼントを買い求める荷物を抱えたアメリカ人の姿を映画などで見るにつけ、気の毒であるなぁ・・・と思える。

もともと誕生日とかクリスマスとかは特別な日とする習慣が子供の頃からあまり無いので、それらからフリーであるというのは有難いことではある。

クリスマスに観る映画で、アメリカ映画を中心に傑作が多い。
定番中の定番はフランク・キャプラ監督の「素晴らしき哉、人生」、ロバート・デニーロと最近マーガレット・サッチャーを演じた名優(?)メリル・ストリープの「恋に落ちて」、ニコラス・ケイジとブリジット・フォンダのラブロマンス「あなたに降る夢」がすぐに思い出せる作品だ。

「恋に落ちて」は、言うならばレッキとしたダブル不倫をロマンチックで、どちらかというとプラトニックな美しい恋物語として描いてあって、この映画は所謂「不倫」への世の中の味方を大変化させたエポックメイキングな作品として捉えられる。
この映画の上映後、日本のテレビドラマでしばらくこのような傾向の物語がつづいた。

すぐ感化されるのも日本人か。
他国の影響を敏感に察知する心的傾向も我が民族の特長かも知れない。

「素晴らしき哉・・・」はやはり名作で、啓蒙的で誠に好もしい映画だ。
善良な人々による善良な人々に向けた作品で、アメリカ人の当時の倫理道徳観の正常さを示していて、日本のみならず世界中で時々観てほしい傑作である。

人類愛、家族愛、仕事、社会、経済、男女の愛、友情など、人間社会の善良な事柄を全て網羅してあって、社会教育教材として優れモノと思える作品だ。

「自分が生まれてなかった」世界を天使から見せられて、どんな苦難困難も生まれてこなかったことよりはるかにマシ・・・と主人公に納得させるための人生物語を2時間に凝縮して面白オカシク表現してあって、このあたりは映画芸術の凄いところである。
「自分が生まれなかったら・・・」と設定して考えた時に、やはり正直に誠実にマジメに愛を与えながら正しく生きることの大切さを思わざるを得ないが、もしかして世の中にも人にも悪を為して罪悪感を強く持っておられる方には良い反省材料になるかも知れないが、全く「オモシロク」感じない人もいるかも知れない。

筆者にとっては、人生って「有難いなぁ」「素晴らしいなぁ」と思える映画であるけれど・・・。

クリスマスを霊的に特別な人仮定するなら、人生の苦しみと喜びが表裏一体であること、そうしてそのことに人間って油断しているとつい忘れてしまうこと・・・。
このことに気づかせてくれる。
映画として「素晴らしき哉、人生」と言う映画作品は年一回くらい、例えばクリスマスにみんなで観たらよろしんじゃないでしょうか・・・。

ありがとうございました
M田朋久


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