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■ なでしこ | 2012. 1. 7 |
優しい響きの花の名前。 年末に放映されたワールドカップ女子サッカーの日本チームは「なでしこジャパン」と称され、2011年ドイツ大会で見事優勝カップを日本に持ち帰った。 平成23年3月11日。 突然日本を襲った大震災。 それにつづく不況の悪化と暗い日本をどれくらい勇気づけたことだろう。 日本ではどちらかというとマイナーなスポーツ、女子サッカー。 人知れず地味に戦ってきたこの女子チームは、ヨーロッパの地でその大輪の花を見事に咲かせたのだ。 大和撫子(やまとなでしこ)。 日本の、どちらかというと美質を持った女性をやや誇らしげに総称してこのように呼ぶ。 ちなみに反対語はもののふ(武士)、つまりサムライだそうである。 この言葉も又、世界に向けて堂々と発信できる日本人のプライドをくすぐる最大のモノだ。 そういえば世界野球の時にはサムライジャパンだった。 ところでその美質はいかなるものであろうか。 一般的に認められているであろう日本人女性の気質であるつつましさ、おとなしさ、従順さ、しとやかさと共に忍耐強さ、辛抱強さ、したたかさといよりしぶとさ、内に秘めた強靭さ、一方で表現される可憐さ等々まるで野に咲く花、なでしこそのものである・・・とも思える。 そのような気質を背景に、大柄で逞しい白人の女性達に囲まれて少しもたじろぐことなく攻撃的なパフォーマンスも無く、しっかりと守り、攻め、黙々とショートパスと巧みな足さばきでボールをあやつり、相手チームを翻弄するプレーは感動的に強く美しく、そしてウマかった。 観ていてとても痛快であった。 試合始めに君が代が流れる時に右手を左胸にあて国家への忠誠と同時に放心したように、又は瞑想して立ちつくす姿にも静かな気迫が感じられた。 震災への元気づけという動機もあったと聞く。 女子サッカー30年あまりの歴史。 長い苦労の末辿り着いた世界の頂点。 やはり確かに輝かしいモノであった。 一躍日本のヒーローになり、日本人の心をひとつにし、勇気づけ、年末年始の華となったのであるから大したものである。 長い努力はその良果で必ず報われる。 そのことを多くの日本人に思い出させてくれた。 その意味でこの小さななでしこ達の功績は大きい。 明治維新の折に急速な近代化を成し遂げ、日清・日露戦争に勝利し、一気に欧米列強に名を連ねたアジアの小国(日本)に思いを馳せる。 男子サッカー、ボクシング、体操等多くのアスリートたちが世界で活躍している。 若い22才の世界ランカー・テニスプレイヤーの錦織圭、男子サッカー(全日本、柏レイソル)、陸上の室伏広治、体操の内村航平、水泳の北島康介等々多くの日本人の自尊心を取り戻させるスポーツ界の凄い業績であった。 皆さんありがとうございます。 追記:2回呼称するとマズイ・・・言葉でもある。 ナデナデシコシコ・・・なんてネ。 スミマセン。 AKB48となでしこジャパンの共通点。 それは激しい競い合い。 そして戦い。 昨年のNHK大河ドラマ「江」にもあったように、女の日常は戦いの連続が常態で、男たちの大和魂と同じひびきを持つ、幾分おとなし気に見えてある種勇猛果敢ななでしこジャパンのチームの一人一人に重ね合わせ、平成23年の少なくともスポーツ界の主役はあなた達でしたネ。 お疲れ様でした。 よく頑張ってくれました。 ありがとうございます。 追記2:日本中の大和撫子の皆さん。 日本をどうぞよろしくお願いします。 ありがとうございました M田朋久 |