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■ 入浴介助 | 2011. 7. 6 |
筆者の関連施設である介護老人保健施設のデイケア(通所リハビリ等)の主任の方に、職場の宴席の折に上手に説得されて入浴介助の体験実習に入ることになった。 この主任の方は美しい、頭のとても良い素敵な女性で、仕事もでき、リーダーとしての能力も高く尊敬している方でもあるので二つ返事で快諾した。 13年前にこの老人施設の創設時以来2度目の「入浴介助」体験である。 スタッフとおそろいのショートパンツにポロシャツ姿で、施設で待機していたら「食事介助」もさせられた。 口を開けようとしないミキサー食の方であったので、1時間あまりスプーンを持ってご利用者の方と朝のテーブルで格闘していたら、ベテランの若い介護スタッフがやって来て「先生、手伝いましょうか?」と。 彼の魔法のようなテクニックでみるみる皿が空になる。 約10分程で完食。 やはりすごい技術なのであるなぁ・・・と感心したものである。 いよいよ大浴場での身体の色々なレベルの不自由な高齢者の男女の入浴を介助することになった。 まず男性から。 広い脱衣場で次々と着衣を脱がされ、もしくは脱いでもらってズラ〜ッと並んだ金属製のシャワーホースの前でご利用者の方のカラダをタオルに石けんをつけてゴシゴシと洗う。 モチロン色々と声をかけながら、今から「洗いますネ」「お湯を賭けますヨ」「頭痒くないですか」・・・。 リーダーの女性はいかにも親しげに明るい声で「○○さん、いらっしゃ〜い」「○○さん、こっちこっち」とか誘導しながらいかにも巧みに、手早く、手際よく入浴者を次々にさばいていく。 無駄がなく、スピーディーで見事な動きだ。 他にも男性2人と女性3人が一緒に介助に加わっている。 女性はいずれも美人で露わになったショートパンツの太股や二の腕が男の目に眩しい。 個人的にはこの様子は仕事の動機づけに大変効果的であった。 入浴介助の仲間が老若を問わずむくつけき男たちであったなら、すぐにへばってしまったかも知れない。 40人近く、ほんの2時間程で脱衣→体洗い→洗髪→入浴→拭き取り→着衣の流れを、湯気もうもうの中、お湯びたしになりながらの入浴介助はそれ程生易しい労働ではない。 それでも57才の肉体は大した悲鳴もあげず、精神的エネルギーは女性のスタッフの声や視線の端にチラチラ入るカラダの動きから得ながら何とかノルマの仕事をやり終えた。 ハーハー。 チョットきつかったあるネ。 ご利用者の方も御礼を言って下さる方もおられて嬉しい。 ただ失敗もあった。 男性の介助の時にはタオルで洗体していたのに女性になると面倒くさくなったのか、昔からの癖なのか無意識に素手に石けんをつけて洗ってしまった。 子供とか奥さんのカラダを洗う時にはいつも素手であったので、その「悪い癖」が出たのであろう。 たとえご高齢であっても失礼ではなかったろうか・・・と大反省である。 いくつになっても子供のように女性の肌は柔らかく、手触りがよろしい。 また、それ程高齢でもない要介護の女性のご利用者の方もおられて、にこにこしながらもすごく恥ずかしそうにしておられて、モチロン筆者は直接入浴介助はしなかったのだけれども、まだ美貌と女性らしい美しいプロポーションを保っておられる裸の肉体をぶしつけに「見て」しまったのも大反省であった。 いくつになっても男女は「差」があるのだ。 この差の度合いこそ「性」のエネルギー交換の元になるので、永遠に意識していたいものである。 若く、細く、逞しく、明るく、元気に立ち働く男女スタッフ達と汗を流した後の爽やかな睡眠は、頭と顎ばかり使う医者仕事よりもはるかに心地良かった。 お疲れ様でした。 皆さん有難うございました。 ありがとうございました M田朋久 |