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■ 1日1食主義 | 2011. 2. 3 |
「食べない健康法」という本が出ていて、高橋結実という医者の先生が著者である。 簡単に言うと、少食のほうが健康に良いということらしいが、これは大昔から解っていたことである。 「腹八分目に医者いらず」「腹六分目に病知らず」との言葉どおり、どうも大食漢は病気が多く老化も早いようである。 1日1食を保っている有名人は多い。 古いところでは俳優の高倉健。 もともと太りやすい体質というところで1日1食であったらしいが、あの異様なほどの若さはこの食事習慣の賜物ではないだろうか。 他では今も90年代半ばで現役で働いておられる聖路加大学病院名誉院長の日野原重明先生、発明家のドクター中松、マスコミにもよく出ておられる母校の東海大学の元学長で黒川清先生など、厳密でないけれどほぼ1日1食の人は多く若々しく、活動的で頭脳も明晰な方が多い。 実際に真似してみるとこれがまた頭もカラダも心も軽くなってすこぶる気分が良い。 最初は少し忍耐がいるが、慣れれば何てことはない。 あんまり空腹で疲れた感じの時は軽く眠れば良く、軽くクッキーとかフルーツを1口か2口食べればスッキリする。 「朝食を食べなさい」という人が多いが、これは子供以外の大人はやめた方が良い。 「朝食抜き健康法」というのがあって、これは運もよくなるらしい。 午前中の仕事が冴えたアタマでスムーズに軽やかに効率良く済ませることができ、それだけで健康や運気を高めそうに思える。 そもそも人間の肉体は酸化することで老いて病を得るが、酸化というのは食事の大量摂取、それも炭水化物の摂取で生じるらしい。 アンチエイジングの立場からも大食と激しい運動(酸素を大量に取り込む)を控えることでかなり有益であるようだ。 少し食べて静かにしていると人間はあまり老けないらしい。 ただし、筋肉や脳力が衰えないように筋肉を鍛えること、脳を刺激することが大切である。 人と会話したり、軽い複雑なスポーツをしたり、本を読んだりモノを書いたり、計算したりして脳の機能を保つことも必要かも知れない。 少食家はあまりカゼもひかない。 カゼや発熱は多分に多食によるエネルギー過剰が殆んどの原因である。 筆者の経験でも、大人になって1回だけハワイの空港で高熱を発してヒドイ目にあったが、その時は1週間ばかりのハワイの高級コンドミニアムでの連夜のパーティーでの飲酒と御馳走の影響と思える。 体内で生じた過剰のエネルギーが熱エネルギーとなって「発熱」という苦しい状態をつくったのだ。 食べないことで免疫力も高まるので少食家は滅多に病気をしない。 また同じ量の物を食べる時も小さく小分けするよりも1回で食べてしまった方が良い。 食事の度にインスリンという肥満ホルモンが出てカラダを肥満させるので、1日10回食べる人よりも1日1回の人の方が体重を増えず、したがって糖尿病にもなりにくい。 体重増加はインスリン抵抗性を高め、糖尿病にいたりやすい体質をつくる。 特に日本人は肥満になりやすく糖尿病になりやすいので、食事の回数と量と質には充分に注意したいものだ。 具体的には回数は少ないほど良い。 量は八分目で質は果物や野菜を多く、肉や魚を少なく、炭水化物も労働や日常の活動に応じて少な目に設定すると良い。 要は質である。 肉や魚もその含まれる脂肪の質から肉より魚の方が人間の肉体にははるかに好もしい。 人間の歯は肉を食べるように創られておらず、もし肉食動物ならすべての歯が犬や猫やライオンのように「牙」になっている筈であるが、草食動物のように平たい、たとえば馬とか牛の歯に近いので人間はどちらかというと草食動物である。 ライオンなどの肉食動物は野菜摂取をしなくても体内で各種のビタミンをつくり出すことができるらしいが、人間の場合この働きが残念ながら先天的に持っていない。 したがって一生懸命野菜を食べなければならないのだ。 何だかワケのわからない重い難病の患者さんの場合、殆んど「野菜を食べない」という人が多くこれに大食が加わって大概病気をされる。 この現象は子供や高齢者に顕著であるので、母親やその他の養育者は充分に注意したいものだ。 ただし食べることが大好きな方の場合、1日3回の食事がどうしてもやめられない方の場合、内容の検討をするべきであるが一言でいうと@野菜A魚B炭水化物のバランスをこの順番のとおりに6:3:1か6:2:2くらいにしておくと体への悪影響が少ない。 野菜類など大量に食べても殆んど肉体に害を及ぼさないが、肉や炭水化物を多く摂ると殆んど肥満と高脂血症と糖尿病、果ては癌が待っている。 モチロンそれぞれ個人の持つ遺伝子とか体質とか自然環境とか人間関係を考慮しなければならないけれど・・・。 また過食症や拒食症の問題に絡んでくるのでこの「主義」には注意を要するが体調不良、精神的にストレス過剰と感じられる方にはかなりの効果を発揮する。 ありがとうございました 濱田朋久 |