[戻る] |
■ 睡眠外来 | 2011. 1.16 |
不眠(不眠症でない)で悩む人は多い。 睡眠薬、即ち今は睡眠導入剤とかの幾分マイルドな言葉の表現をして人々の抵抗を取り去ろうとしているが、結局同じものである。 ただし、薬局で売っている「ドリエル」という商品名の“睡眠導入剤”は総合感冒剤などに含まれる坑ヒスタミン剤(抗アレルギー剤)の副作用である眠気を利用して売っている。 依存症とか大量服薬による呼吸抑制とかが無いので一般向けに売られているが効果はあまりない。 さて、睡眠薬を服用しても眠れないという人々に対してどうのような対応をするか少しく述べてみたい。 @眠剤の変更及び追加 眠れるクスリの作用機序、強度、中途覚醒、早期覚醒の有無などを確かめうつ病、躁病、統合失調症などの心や精神の病気の他、何らかの身体の不快感を来たすカラダの病気についても検討をして、投薬内容の選択をする。 鎮痛剤や漢方薬なども人によってはよく奏効する。 A生活上の助言 それぞれのライフスタイル、年令、職業、性別などの背景を考慮して適切な助言を試みる。 深夜勤務、時間的に不規則な勤務の人の場合、短期間作用型の睡眠導入剤はとても便利だ。 規則正しい生活のできる方であれば助言はしやすい。 まず、早い夕食、たとえば5時とか6時とかの食事時間は通常睡眠には不向きだ。 現代人の就寝時間である11時とかの就眠時に逆に覚醒してしまう。 つまりアタマもカラダもげんきになってしまう。 特にテレビ、パソコン、読書、飲酒、スポーツと刺激の強い心身への負荷は覚醒へと導いてしまうので良くない。 この場合、感覚刺激の強いものは避け、温めの長い入浴とか、暗い照明とか、静かな心地良い「ひととき」とか、おだやかでやすらかな気分、リラックスタイムを創り出してもらう。 この時に胃腸に優しい、甘く軽い食事、たとえば温かいミルクとかフルーツとか、うどんとかソーメンとか炭水化物を摂ると、精神も肉体も落ち着く。 軽いストレッチ体操も有効である。 相性の良いパートナーとの愛にあふれたSEXもよろしい。 いずれにしても眠ろうとして焦ってはイケナイ。睡眠時間とか質よりも心地良さとか心身の休息をめざす。 少量のアルコールも良い。 フワッとしたら眠るのだ。 決して飲み過ぎてはイケナイ。 基本的にアルコールは良質な睡眠にとっては有害である。 アロマテラピーとかいうのがあって、筆者はあまり詳しくはないが、眠りを誘う香りがあるらしい。 タマネギを枕元に置いておくのも良いそうだ。 心から愛し、信頼している人の添い寝、ハグ(抱擁)というのもかなり効果がある。 この時、相手の感触とか匂いとか、優しさとか言葉とかできるだけ好もしいものなら良いが、逆の場合、離れて一人で寝た方が良い。 寝具への工夫も良い。 寝衣、パジャマ、毛布、ふとん、ベッドなど軽くこだわってみるのも良い。 けれどもこだわり過ぎると「いつどこでも眠れる」という生活上の武器を喪失するかも知れないので用心したい。 とにかく心身共に健康でいること、快適でいることが良質な睡眠に欠かせない。 それから決して寝床に悩み事を持ち込んではイケナイ。 何でも良いが、自分にとって好都合でワガママで気分の良くなるイメージとか言葉とかを用意しておくとよろしい。 たとえば 「あ〜しあわせ〜」 「あ〜ありがたいなぁ〜」 「あ〜今日も楽しかったなぁ〜」 「あ〜キモチ良いなぁ〜」 などの言葉である。 筆者の場合良く使うイメージは「砂漠のオアシス」というモノである。 ラクダの隊商に加わり、長旅をつづけてやっとのことで辿り着いた砂漠の中のエデンの園のような、小さなオアシスの泉の前の木陰の草原に寝そべっていると、白いワンピースみたいなサラサラとした薄い衣装をまとった美しい、いかにも優しげな女性が枕元に座り羽でできた大きな扇で筆者をゆっくりとあおいでくれる。 時々、器には冷た〜い水をコップに注ぎ、何回も優しく飲ませてくれる。 ついでに動くたびにスカートの膝が割れて、」白い清潔な下着がチラリチラリと見える・・・みたいな、多少ピンクモードのイメージでますます世間の憂さも多少の悩み事もスッカリ忘れて、まさしく桃源郷のような世界に入る。 ・・・こんな風に就眠するので筆者の場合、いつでもどこでも眠りに就くことができる上に目覚めも極めてヨロシイ。 ご参考までに・・・。 ありがとうございました 濱田朋久 |