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■ 上り坂と下り坂 | 2011. 1.15 |
ジョギングでもウォーキングでも自転車でも上り坂は苦しくて下り坂は楽である。 これは地球上で暮らしている「動ける」人間なら誰でも実感していることであろう。 さて、人生における成長への道は上り坂か下り坂かと少し考えてみれば、誰もが上り坂と答えるであろう。 つまり成長への道は少し苦しいということである。 実はこの「少し」というところが味噌であるが、あまりに急峻な坂は登れないし、長く上がり続けられない。 少しでも良いから下り坂よりも平坦よりも苦しい道を選んだ方が最終的に人間としての成長とか完成とか幸福に至るのではないだろうか。 楽すると楽しいは、字は同じであるが結果は全く逆になる。 楽が楽しいかというとそうとも限らない。 上り坂は苦しい。 けれども自己鍛錬には良い。 筋肉だって衰えない。 勉強や仕事も頭は疲れるかも知れないが、もしかして鍛えられて筋肉のように楽に楽しく使いまわすことができるかも知れない。 そもそも下り坂という言葉の中に衰えるとか落ちぶれるとか、ピークを過ぎて引退間近とかソロソロ潮時かとか、人生の終焉とか夕暮れを思わせるニュアンスが含まれている。 上り坂をいとわないことである。 常に上を目指し、成長しつづけることが人生を楽しく生きるコツではないだろうか。 最近90才台半ばで他界したピーター・ドラッカーという経済学の巨人の言葉に、最高の著作はどれですかと問われ、いつも「次の作品」と答えたそうである。 つまり、常に成長を心がけたと言える言葉なのではないだろうか。 人間は心の底に誰もが成長欲求を持っているそうである。 成長がとまっている時、人は退屈を感じるらしい。 もしも自分のやっていることが趣味であれ、仕事であれ、遊びであれ、恋愛であれ、スポーツであれ面白くないと感じているのであれば、それはもう下り坂であり、衰えであり、成長をやめた・・・と言えるかも知れない。 ありがとうございました 濱田朋久 |