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■ 星の壁 | 2010. 3. 4 |
数年前に結構売れた本で、養老孟司氏の「バカの壁」にあやかって表題に掲げてみた。(夜空の星のことではない) この問題はあらゆる人間関係の場で厳然と存在しており、氏の書き著したようにそれ程単純なモノではない。 「バベルの塔」という昔の有名な寓話があって、これは天まで届くほどの高い塔を人間たちが建てるにあたって人減同士のやりとり、つまりコミュニケーションの主な道具である言葉が通じなくなってあえなくその塔は未完に終わったというか、もろくも崩れ去ってしまうのであるが、人間のコミュニケーションにはもともとさまざまの壁があって、それは先述した 言葉の壁 文化の壁 世代の壁 時代の壁 男女の壁 親子の壁 知恵・知識・知能の壁、所謂バカの壁があってさらにはレベルの壁、たとえばそれは精神性、霊性、知性、教養、職性の壁があって考えてみれば人間のスムーズなコミュニケーションには実に多くの壁あることに気づかされる。 ところが意外に世間一般では気づかれていないが、この人間のコミュニケーションコミュニケーションの問題に実に明瞭に重々しく横たわっている障害のひとつに「星の壁」というものがあることについて少し書きおいてみたい。 モチロン星の壁といっても空にある星のことではない。 それは主に占術の中の最も一般化している九星術とかエニアグラムとか呼ばれる九種類の「星」のことで、一般的には無視されている要素であるが、この問題は極めて深刻であり殆どの人のそれぞれの生涯を通じて苦しめられる大きな原因となり得るのである。 星の間で生じる第1の問題はアタマの良し悪しではなく思考のスピードの問題があげられる。 さらに本来持っている価値観の問題である。 そしてその思考のパターンの問題、思考の方法の問題と多くの要素がからみ合い「言葉のやりとり」の場がたとえば国際問題であれ、外交問題であれ職場の問題であれ小さくは親子の問題であれ、夫婦の問題であれ「物別れ」とか「不調に終わる」という不幸な結果の根底にある比較的重い要素であると思える。 先日調査捕鯨の問題についてオーストラリア政府がイヤにしつこく、くどくどしく、ヒステリックに述べ立てるサマは自ら大人の品格をおとしめるようなモノ言いである上に、某自然保護団体の過激な行動にいたってはまるで暴力団のようでもあり、又トヨタ自動車のリコール騒動における米国委員会の公聴会などと併せて他人事のように冷静に観ていると、何かしら人間というもののアタマの中身のそれぞれの捉え方、感じ方、考え方について異常な程のクイ違いを感じてオソロシクなってしまった。 これらのマスコミの報道を見ていると、あたかもそれは文化の問題、国情の問題、国民感情の問題という風に捉えやすいが、何と言っても「言い争い」そのものはすべからく人間であるので争いの「種」というものがあらゆる分野に応じて「星の違い」というものが生じ得る「問題」の基本的な火種になる可能性があると思える。 こういう報道をテレビで観ていると人間の「平和への道」は本当に遠いモノに思える。 争いの種など無限に生じ得ると仮定するだけでもオソロシイのに、さらに「バカの壁」とか「星の壁」について思いを馳せるとこの世界の混乱ぶりは当然なことだと妙に得心してしまうが、それでもごく個人的に存在する「星の壁」を意識すると逆に私達の想像より物事がシンプルに見えてくると思えてここにその理由をあらためて述べてみたい。 この星のレベルで考えると全く聞く耳を持たないという人々がかなり世の中におられていて、それは一見したところ全くそれらしく区別・判別がつけられないのだ。 筆者の研究による或る理論や理屈を或る人に伝えるとして、「聞く耳を持たない人」を除いたとしても説明や説得をしたとしてもそれが全くの無駄話、徒労に終わってしまうというという結末を招来するかなり法則的なルールを発見してしまったので近頃は無駄な努力をして時間を浪費することは少なくなったし、テレビでの論戦とか討論とかを聞いていてもそれ程苛々しなくなったのは有難いことである。 その上、文化とか言葉とか知性・教養とかの言わば人間の持つまやかしのベールを取り払って生の人間のそれぞれの思考の流れとか理解しようとする意志(理解力ではない)とか、物事の価値づけの特徴とかを丹念に類推しながら会話をしたり、話を聞いたりするというアタマの作業は結構ダイナミックでもありドラマチックでもある。 人間にはそれぞれに生まれ持った資質というのがあり、それに最も影響を与える保育者・養護者(幼少時の)があって、それに文化とか言葉とか習慣性とかが加わるので人間の精神構造の「見立て」がかなり容易になるということは明言しておきたい。 今ではこの星の問題を除外して物事の理論づけをする書物を読んでも、講演を聴いてもそこか浅薄な印象を持ってしまうので、必ずこの星についてはチェックしているので政治家とか国際問題などの話も興味深く読み解くことができる。 (注)星:それぞれの人間の生来的に持っている性格気質の類型集団 たとえば近々の国際関係ではアメリカのオバマ大統領と日本の鳩山首相は全く価値観も考え方も違うのに直接話し合っても仲良くなれない。 ま鳩山首相が小沢一郎氏を恐れるのも星の面から見ると至極当然なことである。 ロシアのプーチン首相の暗躍・策士ぶりは結構綿密で着々としたものでとても今の民主党日本政府の敵ではない。 我らが鳩山首相であるが、この方は見かけによらずあまり人の話を聞く人ではなく、どちらかというと意外にもパフォーマンスの人であり、その意味では先の小泉首相に似るがややスマートさに欠ける。 先の選挙で惨敗した麻生太郎前首相などはあまりに不器用で率直過ぎるので今の政治情勢には不向きな人物である ありがとうございました 濱田朋久 |