コラム[ひとくち・ゆうゆう・えっせい]

コラム:ひとくち・ゆうゆう・えっせい

[戻る]
■ 納車祝2010. 2.10

或る若くてチョットした容姿の良いバリバリの自動車セールス営業マンの受け売り話である。
60才を過ぎて夫を亡くし長らく孤閨を保っている後家さんになった女性に新車を売った時のエピソードであるが、結構面白かったので、ここに少しその顛末を書いてみたい。

件の女性から「納車祝いをするからウチにイラッシャイ」と少し軽めの営業マンは、言われて、素直に、その日の夕刻に一升瓶を2本提げて、自宅を訪れたところ、その納車祝とやらはそのご婦人と、二人きりだったそうである。

変だなあとは、思いながら、持って来た焼酎を一升くらい飲まされ、酔い潰れて眠ってしまったところ、起きてみたら自分は何と「裸」だったそうで、台所からは、何だか朝ごはんを作っているらしいマナ板をトントンと叩く音がしている。
ボンヤリした頭で昨晩の記憶を辿ってみると、どうも「ヤッテ」しまったらしい・・・と気づいた・・・とか。
まさか60過ぎの妙齢の女性がと思いきや、意外にその方は上手だったらしい。
何だか、羨ましいような、気の毒のなような愉快な話である。

以来、この営業マンは納車祝いのお誘いの時は必ず人数を確かめるそうである。
人の良さそうな明るい笑顔と面白いトークで男女問わず人に可愛がられるキャラクターが幸いしてか、車の売り上げは、高いらしいがサービスし過ぎで利益率は低く、事件発生率は高く社内でもドタバタ、喜劇的メーカーぶりでその名も高いらしいと聞く。
こういう漫画みたいな話を現実のモノとして聞くとチョット驚いてしまうが、巷では結構多いらしい。

筆者の少ない経験でも、独身時代の3年間くらいは、夜の店で飲み歩いていた頃に、朝目覚めてみると他人の家で、見知らぬ女性とハダカで寝ていたり、ラブホテルだったりと、ロクなことは無いので、夜飲みに出るのはやめてしまった。以来専らストレス解消にはバイクか車で100k近く離れて熊本市か宮崎市か鹿児島市に出かけ、まるで高校時代の頃のようにバスケットボールに興じたりと割に子供っぽい行動が多かったように記憶している。今でもオートバイだけは降りれないでいる。夜の酒もメッキリと減ってしまい、殆んど飲まないと言っても過言ではない。

新車を買うというのは一般庶民にとっては大変なイベントとも言えるので、そこにお祝いが、あるというのは解るけど、件の営業マンによれば、車を買うから息子に嫁さんを見つけてくれとか、エッチDVDを修理や整備のメカニックとの頼み事の取り引きネタに使ったりとか、社内恋愛の調整役を買って出たりとか、公私にわたり車の購入にまつわる頼まれ事やトラブルでご多忙のようである。

こちらの田舎では今、リコール騒動で揺れている国産のトヨタ自動車系列の販売店などは、パンクの修理でも担当の営業マンが呼ばれて対応していると聞いている。
そういう仕事は普通JAF(日本自動車連盟)のすることだろうと思えるが、何とも田舎らしい習慣である。そういうワケで親子三代、トヨタであるとか、兄弟中ニッサンであるとか、基本的には人間関係を中心とした、車の購入の動機であるが、国際的なトヨタ自動車に対する少々イチャモンのようなリコール問題についてはマスコミもつるんで大合唱しているようで日本国の産業の最大の稼ぎ頭である自動車会社を米国と一緒になって、責め立てるなどは、戦前であれば、国賊と呼ばれてもオカシクナイ暴拳とも思える。

何せ我が国の、自動車産業というのは電気産業と同じく、国家の屋台骨を担う、重大な基幹産業であるのだ。

どうもアメリカ発のスキャンダルには全て裏がありそうで怖いが、日本のマスコミもそれに倣うというのがなんとなく解せない。
のどかで、牧歌的な納車祝の話と、プリウスを中心とした、ハイブリットカーのリコール騒動とかが、奇妙にマッチして、トヨタという日本の大会社の面白さが浮き出る。
エピソードと思い一筆したためてみた。オソマツ

ありがとうございました。
M田朋久




濱田.comへ戻る浜田醫院(浜田医院)コラム:ひとくち・ゆうゆう・えっせいよくある質問youtubeハッピー講座