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| ■ 自傷行為あれこれ | 2009.11.28 |
リストカットをすぐに思い浮かべられる人が多いと思う。 殆んどが若い女性から少女であるが、自分の手首やら前腕を中心にして線を引いたように切り痕を残す。 不思議な事にそれらの紋様はどの人のそれも思い切ってハンコで押したようにソックリである。 モノの本にはキッチリとそれらの行為によって心が落ち着くらしく、丁度大人の大人の男がタバコを喫ったりするようのものかも知れない。 タバコを喫うという行為も少し自傷行為に似ている。 余程うまいらしいけれど、世界中の人が有害と言い切っているし、喫っている本人も大概その事は承知している。 カラダに悪いということを堂々と自分で行うのであるから、これはもうレッキとした自傷行為と思えるのであるがいかがであろぷか。 健康上純粋に考えてみたら、リストカットよりはるかにカラダによろしくない・・・と思える。 筆者のように、この年でオートバイに乗って１５０Ｋｍとか１８０Ｋｍとかブッ飛ばすのもあきらかに自傷行為のようにも思える。 いくら安全装備にお金をかけても、バイクは危険な乗り物だ。 激しいスポーツも言うならば自傷行為だ。 これまたリストカットよりカラダに悪い。 リストカットと同時に良く合併するのが過食症、過食嘔吐症などの所謂摂食障害も完璧な自傷行為であるし、これは結構カラダに悪い。 大概若い女性、時には男性もなるが中年以上の男女がこれをやると今流行のメタボリック症候群か、ヨボヨボに老け込んだお爺さん、お婆さんになってしまう。 摂食障害というのはとても厄介な精神の病気であるが、殆んどの女性は程度の差こそあれ心の不調の時には必発のようである。 主に成長発達の段階の０才から３才くらいまでの口唇気に十分に母親からの直接的愛情を得られなかったケースが多く、この摂食障害の女性の母親に会うとどこかしら冷たい印象を持つことがい多い。 優しい冷たさ、温かい意地の強い冷たさなど表現は難しいが、どうも暑苦しい愛情過多の子供にはこの病気は少ないように思える。 さもありなんである。 寂しい時、悲しい時、言い知れぬ孤独感を感じる時にものを食べたり、アルコールを飲んだりすると一時的にスーッとする。 リストカットもそうであるらしい。 人間が生きている状態というのは、日々わざわざ自傷行為などしなくても毎日ドンドン呼吸によって酸化されて行き、どんな人も最後は死に至るのであるから本来好きにさせておけば良いのであるが、実際に医療に携わる立場としても、純粋に人間としても明らかに「自傷行為」と見受けられ社会も個人も認定しているものであれば、これは立場上猛然と止めなければならないが、リストカットの場合、自傷行為の代表格として堂々と君臨している割にはどちらかというとあまりカラダに害のない健康的な（？）幼稚な所作であるようだ。 結構深刻な自傷行為と言えるのがアルコール依存というヤツだ。 或る程度の危険な薬物（シンナーや覚せい剤、麻薬など）への依存もそこに深い快楽が存することもあり、ナカナカ厄介なものだ。 ヤクザの刺青もこれ見よがしの自傷行為だ。 自傷行為をされて一番悲しむのが大概その人をもっとも愛している親だ。 病気なのに病院に行かない、治療しないというのも自傷行為である。 ボクシングとかＫ−1とか激しい、生命がけの格闘技とか相撲のように丸々と肥えて糖尿病スレスレの肥満体でするスポーツもどこかしら自傷行為に見えてしまう。 オートバイレーサー、自動車レーサー、サーカス、登山家、冒険家などなど自傷行為に似た行為をする職業や趣味は数多い。 ソープ嬢、風俗嬢なんて言うのもなんだか自分を擦り減らすようで男から見ると自傷に見える。 身近なものでも夜になると大酒を飲んで、カップラーメンとかお菓子とかをたらふく貯めて睡眠薬を死ぬほど飲んでなんて言う人も患者さんの中に多い。 どうすれば自傷はやむかというと、これはもう臭いけれど愛が一番だ。 純粋で見返りを求めない無償の愛でその人物を神のように包んで、忍耐強く抱きしめていればひょっとしてその自傷はやむかも知れない。 最近そんな人を失ってしまったので、筆者もバイクに乗り果てしなく未遂に近い自傷行為もどきでアドレナリンを消費し、肉体をヘトヘトに消耗させ、時には仕事をバカみたいに一生懸命にして、それらに似たカタルシス的自傷気分にひたって人生の時間つぶしをして遊んでいる。 もともと人生とはそういうものかも知れない。 魂の成長だとかのような高尚な気分にもなれないし・・・。 ありがとうございました 追記 夜更かししてコラムを書くのもひょっとして自傷行為かも知れない。 濱田朋久 | |
