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■ 死ぬ時に後悔すること25 | 2009. 7.21 |
緩和医療医、即ち主に末期癌の患者さんの苦痛を取ってやすらかな最期を過ごしてもらうことを目的とした医師、大津秀一先生の著で致知出版から出されている本の題名である。 そのまま拾ってみると 1.健康を大切にしなかったこと これはよく分かる。 殆んどの病気はよくよく調べると必ず原因があるものだ。 健康管理への無知、無頓着、不用心によって生ずる病気は多い。 特に飲食についての注意は肝要であろうし、緩和医療のお世話になるような悪性の病気など特にそうであろう。 2.たばこを止めなかったこと これは殆んど@と同じだ。 3.生前の意志を示さなかったこと 自分の死後のことが気になるのだろう。 そういう人も結構多いと聞く。 4.治療の意味を見失ってしまったこと これはよく理解できないところがある。 ただ、無目的に生き延びても本当には何の意味も無いという感覚かも知れない。 後悔するかどうかは本人の感性の問題であろう。 人生の心の中での整理が不充分だったのかも知れない。 5.「自分のやりたいことをやらなかったこと」 これはよく分かる・ 筆者の場合、殆んど100%近く好きなように自由に生きているので、そういう後悔はないような気がする。 6.夢をかなえられなかったこと これもよく分かる。 さぞ無念であろう。 かなえやすい夢をいっぱい実現するか、ひとつの遠大な夢をやりとげるかの問題があるが、後悔する程強烈であれば確かに残念無念であろう。 7.悪事に手を染めたこと これは死を前にした時には後悔が非道いかも知れない。 周囲への迷惑とかもあるし、罪悪感もあるし、天国に行けないなんていうような宗教的な背景を持っている人かも知れない。 8.「感情に振りまわされた一生を過ごしたこと」 確かに感情に振りまわされるのは良くない。 実際にロクなことはないであろう。 そういう傾向の人には平静な心というものが人生の幸福の一大要件であったこを知らなかったことへの後悔というものが根底にあるのではないだろうか。 或る意味「後悔」の典型的な生き方である。 9.「他人に優しくなかったこと」 これはやはり心優しい人でなくても、死ぬ時には後悔するであろう。 イヤ、心優しき人に特有の後悔かも知れない。 10.「自分が一番と信じて疑わなかったこと」 これは愚かな人間の特徴である。 無知な人の特徴である。 よく謙虚に学んでいる人にはなさそうな後悔である。 11.自分の遺産をどうするか決めなかったこと 12.自分の葬儀を考えなかったこと この2つは3と同じく死後のことが気になる人の後悔であろう。 13.「故郷に帰らなかったこと」 これは「せつない」ですネ。 人間にも帰巣本能があるのか、死ぬ時には故郷で死にたいらしい。 国際結婚の末路にこのような悲劇があるが、全く頓着しない人もいる。 14.美味しいものを食べておかなかったこと よく筆者には分からないが、そういう人もいるのだろう。 15.仕事ばかりで趣味に時間を割かなかったこと 死ぬ前の後悔が起こる程楽しい趣味があったのであれば、Dの自分のやりたいことをやらなかったことの後悔と同様だ。 16.行きたい場所に旅行しなかったこと これもよく分からないけど、旅行の好きな人には大後悔だ。 17.会いたい人に会っておかなかったこと これはかなり後悔するであろう。 特に愛した人、愛してくれた人、好きな人、大切な人には是非生前に会っておきたいものだ。 18.記憶に残る恋愛をしなかったこと これも淋しいなぁ。 筆者にはこれでもかこれでもかと素晴らしい恋愛だらけだったので、これは全くしない。 幸いにも・・・。 19.結婚しなかったこと 悲しいネ。 結婚は或る意味挑戦であるけれど、した後悔よりしなかった後悔の方が大きいのではないだろうか。 20.子供を育てなかったこと 19と同じだ。 愛の喜びは幸福な人生は欠かせない 21.子供を結婚させなかったこと 今時そういう意図を持った親はいないと思っていたが、これは少し罪悪感があるかも。 22.自分の生きた証を残さなかったこと やや自己実現な欲求の未完成に対するものであろう。 何かを残したいという欲求は人間特有のものなのであろうか。 23.生と死の問題を乗り越えられなかったこと 少し不明であるが、死ぬ時の後悔としては「らしい」と思えば多分に宗教的、哲学的に確信の持てる信念がなかった人であろう。 人生の意味づけへの洞察力の問題だと思える。 24.神仏の教えを知らなかったこと これは23の問題と同じ、やや無宗教の人の後悔であろう。 人間の生命は永遠ではないのだ。 生きるにはいつも覚悟がいるものだ。 25.愛する人に「ありがとう」と伝えなかったこと これらの表題を強引にまとめてみると (1)健康第一 (2)やりたいことはできるだけやっておくこと (3)死後のことを考えておくこと (4)恋愛、結婚、育児の重要性 (5)宗教的、哲学的な死への覚悟、理解 (6)一時の感情や邪な欲望にふりまわされずに安らかに生きること 人生について常に冷静に深考しながら、その「生き方」を吟味検討しながら、やや哲学的に生きれば後悔しないで済むかも知れない。 さらに言えば人生を愛し、人を愛し、「愛する」ことを愛し、そして生を考え、死を考え、常に学びつづけ与えつづければ後悔のない死が迎えられるのではないだろうか。 筆者の持ち歩く古い手帳の表紙には「今日を人生最後の日として生きよ」と書いてあり、これは35才の時に書きつけた。 人生の一瞬一瞬を全力で生きること。 常に学ぶ姿勢を失わないこと。 「死」をいつも念頭に置いて生きること・・・がこれらの後悔を回避させてくれるかも知れない。 ありがとうございました 濱田朋久 |