コラム[ひとくち・ゆうゆう・えっせい]

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■ ネクタイとスーツ2009. 7. 4

夏の日差しを感じる季節になったが、しばらく、梅雨ということもあり、心も体もしっとりとした感じになり、このコラムを休んでいたが、夏のギラギラとしたエネルギーと活力を感じながら、コラムを書きはじめたいと思う。

レオンという、オヤジ向けのファッション雑誌があって、「チョイモテ」とか「チョイワル」などの流行語をつくって、オヤジ向けのファッションのリーダーシップを発揮していたが、いつも物凄く参考になる部分と少しも共感し得ない部分などがあってどちらかというと、割合は1:9で、共感できる部分の方が多かったのだけれども、立ち読みやら、年に1〜2冊買ってきて、読書の合間の軽いアタマの体操のツールのしたりしていた。

近頃は、明るくネクタイや明るいVゾーンが流行っているらしいが、これにはいつも何かしら抵抗を感じる。
というのは、昔の美男俳優ナンバーワンのアラン・ドロンというフランス人の男性はネクタイを黒しかないそうであるが、それは、恐らく軍人のネクタイに黒が多く、自身がインドシナで戦った経験のある軍隊経験からではないかと想像している。
フィルム。ノワールという風にフランスのギャング映画を表現していたくらいで、フランス人の伊達男や粋には「黒」という色は欠かせない。

たしか、最近映画化されたココ・シャネルという、世界的な女性ブランドのイメージカラーも黒であるし、これまた世界的な男性ファッションの最高級ブランドの中心的カラーもブラックである。

日本の江戸時代の武士ファッションの粋も、やはり、黒の紋付である。
アルマーニの黒いスーツも日本の紋付きの生地であるらしい。
スーツ姿でカッコ良く思えるのは、昔の外国映画に多い。
アラン・ドロンは滅茶苦茶ハンサムな色男であるが、スーツ姿はショーン・コネリーに負ける。
このショーン・コネリーと同格かさらに、上品な着こなしが、ケーリー・グラントである。ポール・ニューマンのスーツ姿はアメリカン・トラードであまり好きではない。
とにかく、007のショーン・コネリーのスーツ姿は惚れ惚れするくらいカッコ良く美しい。
流石、スーツの本場イギリス人である。今でも、ロンドンに行くと、カッコイイスーツを着こなし、颯爽と歩いているイギリス人を数多く見かける。

先述のレオンのイメージファッションがイタリアなので、そのあたりも筆者の美的感覚からすると、少しギャップがあるのであろう。
以前にも書いていたが、ネクタイは男のペニスの象徴であるそうな。
明色のペニスというのは軽快であるが、やや弱弱しい。
というにも、黒や紺の潜在的な願望であろうか。

とにかく、昔の映画で、ショーン・コネリーとケーリー・グラントを観て見られたらいい。
どこから見ても、完璧な男のスーツ姿の美というものを発見するだろう。全体のシルエットもそうであるが、着こなしというものにエレガントな美的なものが読み込まれていて、少しも嫌味がない。
このスーツの着こなしの中でのネクタイであるが、それは大概、スーツと同色である、黒か紺の無地である。
これがアタマに染み付いているのでネクタイはどうしても、明色で柄物のネクタイには抵抗を感じてしまう。
コネリーさんやグラントさんやアラン・ドロンさんのような、とんでもない美貌の男でなくても、この憧れはファッションだけでも体現したいと心から思うのだ。

近頃は本当にカッコイイと思えるスーツの男性を映画でもテレビでも、メッキリ見かけなくなった。

男の美の目標は、やはりカッコヨサではないだろうか。
それが、行動の美・言動の美・振舞いの美・容姿やファッションの美であるならば、スーツとネクタイくらいは、頑固に極めたいものだ。
そこに男らしい頼り甲斐や頼もしさや明朗さ、そして素朴さなど、モロモロの男性特有のライフスタイル自己主張をごく控え目にではあるが、強烈に頑固に表現するスーツとネクタイ、あくまで、或る種の頑固さを貫きたいものである。
こういう視点から見ると、今のクールビズなどモッテノホカと思える。
軽薄そうな明色のネクタイも明るい印象を女性達に与えるだろうが、どうしてもここはハードボイルドにキメたい・・・と考えている。

ありがとうございました。
濱田 朋久




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