コラム[ひとくち・ゆうゆう・えっせい]

コラム:ひとくち・ゆうゆう・えっせい

[戻る]
■ いつかどこかで2008. 7.19

初夏から秋になると、必ず観る映画が表題の「いつかどこかで」だ。
小田和正の作品で、監督・脚本・音楽を担当したので彼の作品そのものと言える。
人柄がしのばれて面白い。
1980年代を代表する邦画の1本と思えるが、公開当時は結構ヒットしたらしいが今はDVDにもなっていないので、世間的評価はイマイチだったのかも知れない。
この映画もかれこれ20年近く観ているワケであるが、友人に見せてもあまり感激したり面白がったりしてくれないので、一瞬は駄作なのかと思ったりもするが、個人的には何回観ても飽きないし観れば観るほどその出来映えの素晴らしさに感動するばかりだが、チョット観ただけではこの映画の良さは解らないかも知れない。
結構複雑な心理描写をサラリと描いてあって、人間関係の背景が丹念に何度も観なければ理解できないだろうなぁと思える。
意外に難解なのかも知れない。
軽妙でおしゃれな言葉のやりとりや、美しい風景もカットが素晴らしい。

いずれにしても、何回観ても飽きない。
邦画の映画はこの「いつかどこかで」だけである。
ちなみに洋画では「心の旅路」という1940年代の古い映画である。
共通点は、男女の愛を描いてあって、仕事がその中心的背景にあり、暴力とか病気とかむごたらしい不快な気分にさせられるシーンがひとつも出て来ないし、それぞれのカットが絵画的に完成されていて少なからず正調な美意識を満足させてくれる。
つまり、物語も映像も音楽も会話も、登場人物の人柄もみんな美しいということだ。
その上、1980年代という自分自身にとっての懐かしい時代と1940年代という父親や母親の世代の人々の懐かしさの両方を味わうことができるので、さらに心地良いと感じる。

恋と仕事、友情、愛、遊び等の人生における肯定的な側面の要素が効果的に散りばめられていて、自ら呼称している「ネクタイムービー」という分野の最高峰と思えるが、ごくごく個人的なものなので、皆さんにとっては多少感覚にズレがあるかも知れませんがお許し願いたい。

いずれにしてもこのような気分の良くなる映画を寝がけに観ると、翌朝の寝覚めが極めてよろしいようで、いくら新作が出てもまるで子供のように同じ映画を繰り返し切り返し観ている。
台詞まで憶えてしまう程だ。
件の小田和正氏の作品は、その人柄、考え方、心の持ち方、美意識とか感性とかをうかがい知ることができるが、この人の人生は多少の痛みをともなったものと思えるが、考え方はあくまで優しく、暖かく、無償の愛と友情に満ちあふれていて、小田和正氏という人物が少しだけ孤独かも知れないけれど、人生の成功者であることを明らかに確信できる作品となっている。
それは、
・愛すること
・信じること
・見返りを求めず与えること
・謝ることができること
・優しさ、暖かさ
・そして心を開くこと
そしてさらに、「ありがとう」「あなたに会えて良かった」等の言葉が人生の真の幸福の為の最良最高のモノであることも知らしめてくれる。
筆者にとっては、人生にとっての珠玉の作品となっている。
ビデオをDVDに焼いてもらって最近は少し抑うつ気分なのかも知れないが、毎日観て心を癒やしている。

ありがとうございました

たくま癒やしの杜クリニック
濱田朋久 


濱田.comへ戻る浜田醫院(浜田医院)コラム:ひとくち・ゆうゆう・えっせいよくある質問youtubeハッピー講座