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■ 愛について(9) | 2004.12.14 |
こんにちは。 前回の「愛と心理療法」 の著者はM.スコット.ペックという人でした。 全ての感情は「愛」から生じる。 まず「恐れ」。チャック・スペザーノ博士のビジョン心理学では、恐れは愛から一番遠い感情とのこと。恐れるということは、愛がないというふうに受け取られる。したがって、人間関係において「怖い」というのは「嫌い」というのと同じに感じられる。異論もあるかも知れないが。 緊張は、恐れによって生じる体の反応。ゆえに、人は緊張している人よりリラックスした人に魅力を感じやすい。 なぜ人は恐れの感情を持つか?自己愛による。自己の自我の存在が脅かされるような、未来予測つまり心配や不安によって生まれる一種の幻想が恐れという感情の源となる。さらに自我の存在にとって重要な人、例えば肉親とか配偶者、子供の存在が危機にさらされるような状況への予測によっても「恐れ」は生じる。死への恐れなどは典型的なものであろう。死という未知の体験。愛する人々、長年慣れ親しんできた自らの肉体との「別れ」に対する恐怖。そのようにつらつらと 考えてみれば、恐れも愛がなければ生じえない、ということが分かる。 怒りは自らを含めた愛する人モノへの脅威、ないがしろ、値引き、などの存在否定。悲しみは愛する人モノの喪失。 あらゆる愛着恋着執着を断つことができるならば、恐れは生じないはずだ。恐れの無い世界は、言うならば解脱、悟り、の境地。それは人生を淡々としたやすらぎの世界にし、あらゆる出来事、幸不幸を楽しむ遊戯三昧へと導く。・・・かも知れない。 濱田朋久 拝 |