コラム[ひとくち・ゆうゆう・えっせい]

コラム:ひとくち・ゆうゆう・えっせい

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■ 巨大世界企業2008. 6.20

世界で最も売り上げ(年商)規模の大きい会社は、アメリカのウォルマートストアという会社で小売業のチェーン店である。
先年70代で亡くなったサム・ウォルトンという人格的にも優れた人が創業者である。
ところがそれ以下、世界的巨大企業の業種というと、どういうものが多いかというと、意外なことに
銀行
金融
保険
石油
等がズラ〜っと並ぶ。
製造業で頑張っているのが我が日本国のトヨタ自動車くらいである。
或る意味とても不気味な業種の顔ぶれである。
モチロン日本企業でこれらの世界企業にランクインするのは、製造業のトヨタだけであるから、やはりモノづくり大国に本の名目は保たれているが、こと「お金」のことについては、昔エコノミックアニマルと世界中から揶揄された歴史がある割には金融とか保険とか、銀行とかお金の計算や扱いについては技術的にも思想的にも世界中から立ち遅れているかのように見える。
石油については、今や昨今の原油高を背景に大量のオイルマネーが世界中の金融市場に出回って、世界規模でお金の使い道を求めて蠢いているようである。
いやはや世界の経済というのは一体どうなっているのであろうか。

そもそも金融業というのは一体どういうものなのであろうか。
「お金でお金を生み出す」というくらいの意識をもっているが・・・。
昔はただの「金貸し」と思っていたが、利子を取ってお金を貸すことは、イエス・キリストは禁じたと聖書に書いてあるらしいけれども、今やキリスト教の信者の人々ですらせっせと金貸しになりたがり、世界でも日本でも「金貸し」は大金持ちの大企業である。
我が日本国でも例外ではなく、一時期は巨大銀行というと日本の三大銀行、三井・住友・富士などが世界のトップランクに入っていたが、今は格付け会社ムーディーズの評価もガタ落ちして100位にもランクインもしていないと聞く。

熊本県でもトップ企業のひとつに地方銀行でも国内有数の優良財務内容を持つH銀行が堂々たる第一位である。
お金を貸してその利ザヤを稼ぐというのはそんなに儲かるのであろうか。
システムとしたら結構ボロイ商売ともいえる。
利子の安いところ、例えば日本銀行からお金を借りて少し高めの利子で企業や個人に貸し、また大規模的にはノンバンクなどいわゆるサラ金に貸して、サラ金はさらに高利で担保も保証人もない小口の貧しい人に貸すという極めて単純な仕組みである。
丁度マルチ商法、システム販売のように次から次へとお金を貸していって利子を取っていくわけであるから、「人から借りたお金を集めて利子をとって人にまた貸す」という仕事がこれ程利益を上げるというのがあまり理解できないが、それは数量の問題なのであろう。
外国為替など単価より1円2円でも、大企業にとってみたら死活問題ということになるらしい。
金融業というのは、商法上「お金」は商品であるから、この金融商品として複雑な仕組みをつくり上げ、アメリカの低所得者層向けの住宅ローンの担保に対する債券を大量に売り出して、いわゆる焦げついてしまい、大量の不良債券として世界中に出回って世界経済に多大な影響を与えて、今でも大問題になっているが、この問題、即ち「サブプライムローン」の本質は「お金を返せないような貧しい人々」に住宅を担保にお金を貸し出して、その担保を債券化してまた売るワケであるから、こういうチョット詐欺まがいのビジネスを金融というなら世界企業の顔ぶれというのはみんな悪徳商人のように見えてしまう。
また保険業というのも、庶民に安心を売ると言っている。
「心配」をメディアで煽って「安心」を売るワケであるから、八百長の馬券車券うりの競馬か競輪のレースの掛け金みたいなもので、バクチの胴元、つまり保険会社というのは絶対に損をしないようにできているので、保険などというものはどんなに魅力的なカラクリ説明されても殆ど信じないで、社会通念上の最低のレベルの保険を仕方なく購入している。
保険で儲けようなどとは決して考えない方が良い。
それは宝くじやパチンコや競輪競馬で金儲けをしようとする人々と同じで或る意味、愚の骨頂であると思う。
筆者ならば、お金を儲けようと思うならば、バクチの胴元、即ち保険会社になって保険を売りける方がよいと思える。

これはアメリカの外科医の説であるが、アメリカではご存知のような訴訟社会であるので、外科医の訴訟リスクはかなり高くつくものらしく、2000万円の収入に対して1800万円の保険金を支払わされているそうで、差し引き200万円の収入であるから、これは日本でも看護師さんの給与水準よりも劣るくらいで、件の外科医の妻は夫に対して医者を辞めて保険のセールスをするように勧告されたsおうである。
イヤハヤ何という時代になったのであろう。

今はまさしく自由主義、経済中心主義で、資本主義、お金を持っている人かお金の扱い方や動かし方を緻密にしている人がお金を儲ける世の中のようである。
ただ単に物を売ったり作ったり、サービスを提供したりする仕事よりもお金を運用したり動かしたりする投資者が一番の大金持ちになる筈であるが、実際に近年世界一の金持ちになったのが投資家のウォーレン・バフェット氏であった。

医療機関にも銀行を中心とした金融会社はかなり深く、経営に侵食していてリース会社、不動産会社、建設会社、医療機械屋さん、クスリ屋さんなどまだまだ可愛いものである。
不動産屋さんや建設業者などはイザとなったらケツをまくって逃げ出してしまうし、時には銀行さんも「貸し剥がし」をしてカンタンに企業を倒産に追いやることができる。
頼りはやはり患者さんと従業員の人々が一番である。
内心は保証人になっている家族も信用できないと思える。
何故ならば内情内容を知っているが、すぐに裏切るかも知れないし、疑心暗鬼にはならざるを得ない。

色々と考えるとアタマが痛くなるが、常にビジネスの現場では本質を見抜く目を養っておかなければ、あらゆる種類の金銭的不具合をこうむる覚悟をしておかないならば、特に一時期は稼ぎの多い芸能人やスポーツ界の人々の場合は。

追記
こういう時代の対策としては、主に「金融商品」とか「○○投資」とか言うものには慎重に対応するべきで、容易に飛びつくのはダマサレルのと同じである。

ありがとうございました

たくま癒やしの杜クリニック
濱田朋久


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