コラム[ひとくち・ゆうゆう・えっせい]

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■ 果報は寝て待て2008. 6. 9

良い結果は寝て待て、つまり自分の望む結果が欲しかったらじっと何もしないで待っていた方が良いという意味の諺であるが、これは真実である。
多くの人々はいろいろと動きまわって、チャンスを掴むことはあるかも知れないが、良果を逃してしまうことが結構あるようだ。
言葉の言い回しかも知れないが、「機会」(チャンス)と「結果」(報酬)は似て非なるものなのだ。
「ピンチはチャンス」である。
しかしそのチャンスを掴み活かして良い結果を得る為には、少し別の努力や工夫を要するようだ。
それが表題の「果報は寝て待て」ということである。
人間も動物であるから、それこそ「動く物」であるのが、その本質的性向である。
「じっとしていられない」
愚かな人とか、幼い子供はジッとしていられない。
子供の発達障害などでもADHD、LD、アスペルガーとかに分類される人々の多くはどちらかというと「自閉的」というより、「過活動」で静かにしていることが苦手である。

一般的には活動的な人というのは、バイタリティーがあり、行動力、実行力の人という言葉の印象から「静かな人」よりも「騒ぐ人」「落ち着きのない人」をついつい想像してしまうが、どちらかというと静かな人、寡黙な人の方が物事を達成する力、成功を勝ち取る力は大きいような気がする。
学校というところも、どちらかというと子供を静かに大人しくさせるところだ。
「大人らしい」「大人しい」という語源のとおり、静かで落ち着いた人というのは、より大人、オトナに見えるし、人格も円満で高尚そうに見える。
ついでに少し謎めいているとさらに有能にも見えるらしい。

行動も心も、静かにおだやかで落ち着いていると、自然に直観力や洞察力も増してきて、色々な有益なアイデアが湧いてとても便利である。

NHKの人気ドキュメント番組の「プロジェクトX」でも、映画の実話モノのサクセスストーリーでも死に物狂いで努力し、どんなに頑張って頑張っても最後の最後は祈るように静かに望ましい結果を、まるでキリストの再生を願う信徒達のように頭を上げて天を仰ぎながら奇跡の実現を待つものなのだ。

つまり、状態としては静かに良果の報せを待っているのだ。
もしも何かしらの素晴らしい果報の声を聞きたければ、あちらこちらと騒々しく動きまわるのはやめて静かにしていることだ・・・と思う。

ただし、原因と結果の法則というのがあるので、何かしらのもととなる因は必要であるので、原因の因くらいはつくっておくことは大事である。
その因であるが、それ程大仰でも大袈裟なものでもある必要は無く、チョット思いついたとか口走ったとか紙に書きつけたとかでも充分に因となり得るので、
良因良果
悪因悪果の法則にのっとれば、やはり慎重に自分の考えていること(特に恐れていること)や、口走ることを字に書きつけることについては充分に普段から配慮しておくべきである。
そういう意味でも静かさおだやかさというのは、大願成就にはとても大切な人間の態度行動における要件であると思える。
以前にも書いたが、まさに
「寧静にあらざれば以て遠きを致すなし」
中国古典にあるとおりである。

ありがとうございました

たくま癒やしの杜クリニック
濱田朋久


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