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■ アドレナリン | 2008. 5.30 |
以前から不思議に思っていたことであるが、アダルトビデオとか男性雑誌とかを見ている時に、過去のいやな出来事、例えば好ましくない人物とか、亡くなった人とか仕事上のミスとかの自分の個人史にとって思い出したくない記憶が何の前兆もなく脳裏に甦っていたいたのに気づいたが、よく考えてみればこれは至極当然のことと言えるかも知れない。 普通性的にコーフンをすると、男女共血液中のアドレナリンが増加し、交感神経系が刺激されて脈拍数が増え、血圧は上昇し、皮膚は紅潮し時に発汗する。 これは快楽と結びついているが、恐ろしい体験、パニック体験の時にも生じるカラダの反応でもある。 過去に体験した嫌な出来事の時のココロとカラダの状態に、性的に興奮した状態と、嫌な思い出したくない体験をしている状態とがそのような回路が賦活されて思い出されるのではないかと考えられる。 実験的にも交感神経系を刺激するアドレナリンを被験者に注射すると、2通りの反応が起こり、「ワクワクした」という風に心地良い気分を味わう人と、「コワかった」「ドキドキした」という風に不快な気分を味わう人がいて、これは実験的には主にその人にとって好もしい人物と好もしい環境に置かれた場合に「ワクワクする」傾向があり、あまり望ましくない人とか、環境におかれたとその個人が受けとった場合に、「怖かった」「嫌だった」と感じるもののようであるが、その人の「考え方・感じ方」が重要であるということである。 つまりココロもカラダも生理的には同じ状態(アドレナリンの増加、交感神経の興奮)であるのに、その感じ方は単なる思い方次第の紙一重とも言えるのだ。 ジェットコースターとかパニック映画とかスカイダイビングとかオートバイとかスリルとか興奮についての人間の反応の仕方にこのことが明らかに表出される。 それを望んだ人には快楽で、それを望まなかった人には苦痛と感じられる筈であるから、例えばアダルトビデオの出演者も快楽を味わう人と苦痛を味わう人と、その両方を味わう人と混ぜこぜに存在しているのではないかと思える。 この手のエンターテイメント、娯楽、アミューズメントについては常に両方の立場即ち快もあり、不快もある。 興奮もあり、恐怖や苦痛もあるという二面的な捉え方は知っておくだけでも心理的に有益かもしれない。 こう考えると、快楽も苦痛も似たり寄ったりだ。 「ドキドキ」して緊張を伴う。 「激しい恋」などというものは、それを体験している男女にとっては快なのか不快なのか実のところ良くわからないのかも知れない。 多分両方なのであろう。 だから常に快楽には忍耐や我慢が共存しており、苦痛を快楽と捉えられるマゾ的な指向が、特に性的快楽には普遍的に存在しているような気がする。 ついでに言えば、有能なビジネスマンとか経営者は多くマゾ的であるらしく、その行動パターンもそれに近い人物が多いらしい。 逆の意味では小泉さんとかヒトラーとかのやや独裁的傾向の政治家はサディスティックな人が多。 この両人はビジネスマンや経済人としては殆ど無能なのではあるまいかと思える。 ヒトラーが天才だという人はいるが・・・。 この両人は、西洋の観相学では明らかにサディストの相貌を呈しており、横顔などそっくりである。その特徴はと言えば、 @高い真っ直ぐな鼻梁と A薄い唇 それに B平坦な頬骨である。 一度見比べられたら驚かれるであろう。 またこの両人の共通点は、独身であることと、大衆の人気が抜群であるという2つの特徴があるが、これは多くの国民大衆(少なくともドイツと日本では)がマゾヒスティックと女性的な性向を持っているのではないかと推測させられる事実でもある。 ヒトラーなどは大衆は女であると言い切っていた。 支配者と被支配者の関係にある奥深い暗黒がうかがえる。 またまた話が大きくそれてしまったが、性的快楽に限らず全ての生の快楽には必ず、不快で嫌な側面も存在するかもしれないと心で構えておくのも心や肉体の保守保全には良い知恵ではないかと思い一筆してみた。 追記@ 嫉妬に狂った男女というものも性的興奮と不快な気分のミックスされた思考欲望感情の人間的な発露なのではないだろうか。 また、性的な欲求の少ない人には嫉妬というものは生じないように思える。 追記A やすらぎとかおだやかさというものは、この交感神経の興奮とは逆の副交感神経系の刺激された状態であるから、これは精神安定剤とか瞑想とか性的満足とか満腹とか満足とか、とても満ちたりた状態であるので、これまた交感神経系の興奮状態とセットにならないといつもいつもやすらいでいたら、逆に面白くも何ともなく、おだやかだけれども平々凡々たる生活に埋没してしまう退屈な人生になってしまうかもしれない。 交感神経と副交感神経、緊張興奮とおだやかさやすらぎは交互に適度に体験させられるのが自然で健康的で人間らしい幸せと喜びの大事な要件なのである。 追記B 男女がスポーツだとか怖い映画とか吊り橋を渡るとかの恐怖体験をすると、胸が「ドキドキ」して相手を好きになった時のドキドキした興奮を経験し、「恋に落ちやすい」そうだ。 この原理を利用して異性との縁の薄い男女にはスポーツ系のサークルに参加することをお勧めしている。 筆者もバスケットボールの社会人クラブの所属しているが、このクラブ内での結婚は約6割から8割に達している。 ありがとうございました たくま癒やしの杜クリニック M田朋久 |