コラム[ひとくち・ゆうゆう・えっせい]

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■ 愛について(2)2004. 8. 5

盛夏。
台風がいくつか、やってきていくらか天候不順ありましたが、相変わらず暑い夏が続いています。

愛について第二弾です。だいたい10稿くらいしつこくこのテーマで行きますので、よろしくお願いします。

恋愛の愛。
昔のフランス映画(実は大好き)で、「この愛をふたたび」。タイトルはチョット不明です。ご容赦。
ジャン・ポール・ベルモンド扮する独身の成功した実業家が、「悪い」女に騙されて、どんどん没落していくという物語。
子供の時見たときは、なんと言う愚かな男、なんと言うケシカラン女、よくわけのワカラン映画だなんて思いましたが、先日の深夜放送であらためて観たときには、全く違った感慨を持った。

最終場面
全財産を失くし、金もなく、犯罪者として追われる身になって、その「悪い女」と共に山中の逃避行。
カトリーヌ・ドヌーブ扮する「悪い女」にこっそり毒を少しずつ飲まされる。女としては何の価値も無くなった男は邪魔なだけだろう。しかし男はそのことを知っていて、その毒入りの料理を食べ続ける。
悪い女とわかっていても惚れた女。男にはもう彼女しか残っていない。
女の意図なら自分が死ぬのも本望と考えたのかも知れない。
しかし「毒入り」を知っていて食べ続けたことを知った女は、殺意を捨ててしまう。最後は二人手を取り逃避行を続ける。

な〜んだ。と思われる方も多いでしょうが、ここで描かれている男女の愛は普通の恋愛物語ではない。金が目的の女と、その女を愛してしまった男の、或る意味で悲恋物語だ。

最近はこの男の心情に、共感できる。
男の愛は「自己犠牲」の愛。愛する女のためにはすべてをささげる。この最も愛しむべきこの自分の身さえ捧げますよ。というわけですね。
終戦時に特攻隊で死んでいった多くの若者も母国の母や姉や妹や妻や子供を守るために、つまり愛する者たちのために死んで行った・・・という人もいる。

君は愛する人のために「死ねるか」。
自分のことに感心を持ち続ける「ノイローゼ」「心気症」はては「うつ病」。自らではなくその愛が他者に向けられたとき、その「愛」は急に輝きと美しさを帯びる。
そんな気がします。
あなたには、愛する人がいますか?

終戦記念日、お盆、精霊流しの日が近づいてきました。
「花火HANABI」。ビートたけしの映画もそういう自己犠牲的な男の愛を描いているように思える。

濱田朋久  拝
有難うございました。


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