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■ 噂をすれば影 | 2008. 2.17 |
先日、個人的に少し怖い体験をしたのでここに書き置いておきたい。 「噂をすれば影」という諺は、それこそ大昔からあるかどうか知りませんが、世間では誰でも知っている言葉です。 あるパーティーに出席した後、何人かの友人と、タクシーで二次会に出かけることになり、乗り合わせた友人と「或る好ましからざる人物」について、しきりに話題にしながらその友人の勧める店に入ったところ、その「好ましからざる人物」の一団と遭遇してしまい、冷たく凍りつきながら、談笑するフリを30分程してから、飲みなおしと思い、三次会の店に入り、再び「さっきは怖かった」だの「まずかった」だのとまたその先程遭遇した人物の噂話をしていたところ、滅多にその店には出入りしないであろうと思っていた、その「好ましからざる人物」の集団に、再度、対面し、二次会の席よりさらに多く近く陣取られてしまい、ほろほろの態で逃げ帰ったワケです。 我ながら臆病とは知りつつも、この経験から最も多く学んだことは、「好ましからざる人物」の噂など、滅多に口にするものではないと同時に「好ましからざる出来物」「避けたい事柄」などというものは、あまり口端に乗せるべきではない・・・ということを深く心に決めたのであります。 何故ならそれは、特に理屈理由などあきらかな因果は不明なものの、どうも「遭遇しやすくなる」という事実をまざまざと感じ取ったからであります。 特に表題の「噂をすれば影」という現象に数多く思い当たるフシのある人々なら特に用心深く、自分にとって不都合で好ましくない人物や出来事については、思いを馳せたり、口走ったり、イメージしたりしないようにした方が、安全であろうと思うのだ。 逆に自分にとって好都合で、望ましく、好ましい人物や、出来事については、大いに誉めそやし、讃え、想像し、妄想し、言葉に出し、キッチリと「噂をしておけば」その「良き人物」「良き事」にひょっとしたら自分に遭遇しやすいかも知れない。 そういうワケで、小林正観なる旅行作家の、諸説の中にも強調してあるように「愚痴」「泣き事」「文句」「不平不満」「悪口」などネガティブなことは口に出さず、「うれしい」「たのしい」「しあわせ」「ありがとう」と口に出しておくように。また、少なくとも、幸福や幸運によりめぐり遭いたいと願う人なら「良き人物」「良き事」を大いに話題とし、噂とするべきであろうと考えるのである。 言葉の力というのは、イメージの力と同様に、私達の想像以上に強いらしいのだ。 くれぐらも口にはご用心。災いは口より出づる。 読んで下さってありがとうございました。 たくま癒やしの杜クリニック 浜田朋久 |