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■ 準備のすすめ | 2008. 2.14 |
ここ何回かは「すすめ」シリーズになっています。 我慢しておつき合い下さい。 55才にして初めて実行して解ったのですが、前の晩に翌日の朝の「準備」をしておくと、朝の仕事がとてもスピーディで効率的で楽であることに気づいた。 もともと「行きあたりばったり」で、何事もやっつけ仕事、謂わゆる、ぶっつけ本番であるので、スリリングで、ハプニングが多いという面白さはあるが、事故やトラブルも多く、結果が不安定だ。 何かしら大きなプロジェクト、例えば、新規事業の立ち上げとか、他施設の買収みたいなことには、物凄く時間をかけ準備もする。仕事の立ち上げは、だいたい95%は準備の周到さにかかっていると思う。 ただ、日常生活の諸事万端がすべて「その場しのぎ」「行きあたりばったり」「どろなわ」「一夜漬け」みたいな準備不足の為に私生活全般に何かしらまとまりがなく、無秩序で放漫で乱雑で不清潔。つまり「だらしがない」という印象は否めない。 そこで、翌朝の準備を思い立ったキッカケというのは、朝、100kmの職場への通勤で、車のフロントガラスの凍結で、その処理に時間を取られ、お湯やら水やらをかけても窓が白くなって前方が見えず、危険極まりないので、前の晩にフロントガラスに、体操用のマットを敷いておいたところ、朝はそれを剥がすだけで、サッと出発できることに気づき、その他の朝の準備を全て済ませておくという「準備」をしたところ、すこぶる朝が快適となったからである。 Yシャツからネクタイ、スーツ、靴下など、身のまわりの選択を、あらかじめしておくだけなのだけど・・・。 昔はネクタイの選択をまちがえただけで5分から10分とられることもあった。バカだったですネ。我ながら・・・。 再び登場の孫正義という経営者はアメリカの大学の時代には食事をする時以外はすべて勉強していたそうですが、新しく会社を起こす時も、何の会社、つまりどんな業種でどんな業態をするのかを調査する会社を作って1年半あまり、何も利益を生まない「会社設立の準備会社」を作っていたそうですから凄いですネ。 野球のイチローとかもそうですけど、相撲取りとかは、対戦時間の僅か数秒、せいぜい1〜2分。その為に、死ぬような稽古を訓練。本場所に入っても、数秒の取り組みの為に、1日中集中力を保つ為に、時間的にも精神的にも待機、つまり準備している。 学校というところも、学校そのものとか、教育そのものに目に行きがちであるが、真の目的は、自立した社会人となって世の中の為に役立つこと、自らが子供や、後人の教育をできるようになる為の準備施設、準備システム装置と思えば、理解しやすいのではないだろうか。 謂わゆる成功者という人々の自伝などを読むと、多くがこの準備に目いっぱい力を入れているのがよく分かる。 涙ぐましい程の忍耐と、精神力で、準備をして、目標を追札、目的を達成する。 オリンピックの金メダルなんかで本当に感動できるのは、この準備を知っている人ではないだろうか。 だから、大概、本人が一番泣く。 当たり前だ。 まとめて言うなら、日常の些事、凡事からプロ野球の選手とか、巨額投資の大プロジェクトから、大検とか、弁護士資格とか、大型二輪の免許とか、医師免許とか、飛行機のパイロットとか、とにかく準備にエネルギーと時間と周到さと、根気と努力を要するもの程、その果実は大きくおいしい気がする。 人生はギャンブルではないのだ。 人生をギャンブルと思っている人は意外に多いが、そのような人々の人生は、ギャンブルのように一発当たるけれど、大概は、あまり芳しくない結果に至る。 読んでいただいてありがとうございました。 追記【1】 孫正義氏、率いるソフトバンクという会社は、売り上げ3兆円にとどく勢いだそうである。 準備に時かけた甲斐がありましたネ。 少年時から始まっている準備。 追記【2】 友人の中にブラブラして遊んでいる人がいて、いいなあ医者は金があって、時間があって、女にモテてなんて言われたけれど、子供のときからの準備がいかに大変か知らない人だ。 天才的にアタマが良くて、何となく医学部に入って、医者になった人ならともかく、私のような平々凡々な人が、勉強して医者になるなんて大変なんです。 それに、毎日の仕事だって、準備は多少要ります。 寿司屋の職人さんとかには省りますけど。 そして今はお金もなく、時間もなく、モテない医者もゴロゴロいっぱいいます。 たくま癒やしの杜クリニック 浜田朋久 |