コラム[ひとくち・ゆうゆう・えっせい]

コラム:ひとくち・ゆうゆう・えっせい

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■ 医者と医学者2008. 1.11

大学の医学部(他の学部も同じかも知れませんが)というところを出ると、殆んどの学生は医者になるワケですが、医者と医学者を混同視する傾きがあるように思える。

世間もマスコミもはたまた医者自身も、医学者として優れた業績を誇っている人が、医者としても秀でているとカン違いをする。一方、医学会でも学会というくらいで、医学者を尊ぶ風潮がある。仕方のないことだ。

「医学者」というのは、その名のとおり、学者、研究者である。
ある特定の病気、医学技術、理論について研究をし、論文を発表。学会で認められて、その価値を高める。
一方「医者」は臨床に立ち、患者さんを診察し、検査をし、診断をし、治療するという行為を、毎日毎日、間断なく、時には、深夜も早朝も年中繰り返すことを業としている「者」だ。
学会の評価もなく、地域社会の中で、僅かな人々と患者さんから認めてもらうことで存在している。
要するに治してナンボの世界だから・・・。
開業医として名望を集めた医者は、或る意味とても幸せだ。
勤務医としての医者は、その名も○○病院という看板に埋もれ、ただセンセーという呼称の労働者だ。
昨今の30年近く進行しつづけた医療費抑制政策により、医療機関も医師も看護師、その他コメディカルスタッフも、今は喘ぎ喘ぎ苦しそうに仕事をしている。

「医者は金持ちだ」とうい神話は都会の方ではトックの昔に崩れている。
時給計算をすると、一部の勤務ドクター等、まるでドレイ。

先日のTVでも出演している、厚労省副大臣とお会いする機会があり、お話しをした。

ナカナカ、医療だけでなく、国際政治にも造詣が深く、頼もしく感じたが・・・。

実際の政治家、官僚、政党のパワーバランスの中で医療行政が好転する(医者にも患者さんにも)兆しは見られない。

ただ、せっせと仕事に精を出すだけ。
生来的(?)世間知らずの多くのお医者様は相変らずくすり屋さんや医療機関屋さんにおだてられ、マスコミに苛められながら仕事をこなしている。

耐冷、耐苦、耐繁、耐閑、の四耐。
全ての労働者、経営者の捧げる言葉。
情熱、パッションというのは、受苦という意味らしい。
何となく気分を落ち着かせる言葉ですネ。(マゾヒスティック!?)
ありがとうございました。

一部の高度先端先進医療に従事し、華やかな脚先を浴びているドクターでさえ、その日常生活は、優雅なものなのであろうか。その上、「スーパースター」はどこの世界にもいるが、極々一部だ。

たくま癒やしの杜クリニック
浜田朋久


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