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■ 偉人の遺言 | 2007.12.28 |
たまたま、経営者セミナーのテープを聞いていたら、今や時代の窮児と言われる程のベンチャー企業の雄、SBIホールディングスの北尾吉孝氏の講演の中で口にされた言葉が、私の好きなものだったので、ここに記してみた。 氏は、中国の古典を読むそうだが、私も30代前半頃より、よくこれに親しんできた。守屋洋氏のシリーズが読みやすくて面白い。 三国志の中で、諸葛孔明が幼い息子の“せん”に書き遺した言葉が 「淡白にあらざればもって志を明らかにするなく、寧静に非ざればもって遠きを至すなし」 である。つまり、私利私欲に走っていたら、志を持てなくなり、静かに落ち着いていなければ、その志を果たすことはできませんヨ・・・ということである。 特に「寧静」という言葉は好きである。 今時は、世の中は何となく騒々しい。 刺激ばかり求めて、静けさをいとう。 孤独をいとう。そんな気がする。 健康というのは、健体康心。 健やかな肉体と、康らかな心。 やすらかな心とは、静かな心と置き変えても良い。 心の病気の人は、表面的には静かにボーッとしていても、内心は、焦燥感や躁々しさで少しも平安とか平穏な心の状態ではない。自らの欲望と感情と思考に、常に苦しめられている。志を得るどころではない。 お釈迦様の遺言は、先述した。 簡単に言うと「自らを頼りにしなさい。他者を頼っていては苦しみますヨ」 最後に日本の高僧、良寛の遺言を書いておきたい。 良寛は弟子達に私が死んだ後に、何か困った時があったらこの箱を開けてみなさい・・・と箱の中に残した言葉が、 「心配するな。何とかなる」 だそうだ。 この三人の遺言の共通点は、自らの心の平安平和を求めたものであり、心の外にあることに右往左往したらダメヨ・・・ということらしい。 ナルホド。 自分が遺したい言葉は、 「学びつづけなさい、与えつづけなさい」 「墓参りしなさい」 偉人の言葉と違って命令口調だ。 まだまだですネ。私も。 ありがとうございました。 たくま癒やしの杜クリニック 浜田朋久 |