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■ 心配症の母親は病弱な子供をつくる | 2007. 9.21 |
暑夏の名残の高気温がつづいています。 交流分析という心理学を学ばれた方ならすぐにご理解できると思いますが、私の治療で用いている理論なので簡単に述べてみたいと思います。 「心配性の母親は病弱の子供をつくる」 これはあくまでひとつの理論ですので、絶対ではないということを前置きしておきたいと思います。 子供にとって母親(もしくは強力な養護者)の存在は絶対ですので、その「愛情」を確認することに子供は必死になります。 子供が何らの「淋しさ」即ち母親の愛情の不足した状態になりますと「病気」をします。 この病気をした子供が「母親の心配や優しさ」を勝ち獲りますと、「味をしめて」無意識に「病気をする」という状態をつくってしまいます。 こういう事態を招かない為には、日頃から「元気なアナタが好きヨ」というメッセージを子供に送る必要があります。 マチガッテも「病気のアナタが好きヨ」というメッセージを与えてはイケマセン。 何故なら、子供は自然に病気がちになってしまうからです。 多くの親は、無意識にこの後者の行動を選びます。それは「心配する」という行為というか「心理的な配慮行動」です。 私の友人に学校の先生がいるのですが、奥さんも教師で共に多忙で二人で話し合ってこんなに忙しくて普段子供を見て上げられないから、「病気した時くらい、子供に優しくしようネ」と決めたそうですが、皆さんはこの文章の後者の結果を、明瞭に推察されたかと思います。 当然のようにこの友人の子供は二人いたのですが、しょっちゅう「喘息」やら「気管支炎」やら「肺炎」で病院に入院する羽目になったのです。 私の助言を聞き入れてくれたかどうか解りませんが、この友人の子供のその後は大方、健康のようです。 この理論は「不登校」などにも応用できます。 子供に学校に行かせるには学校の先生や学校そのものへの批判は禁物ですが、その上に「学校に行かん子は好かん」という態度も必要なのかも知れません。 まとめますと、子供のネガティブな行動、状態にあまりストロークしないことです。 「ストローク」とは交流分析における定義では「相手の存在を認める働きかけ」ですが、あらゆる人間関係の場面に応用することができます。 米国のデータですが、「腰痛の夫」への対応で「妻が冷たい」の方が、「妻が優しい」よりも3倍も腰痛の治癒が早かったそうです。 私達は、医療を担っていますので、病者に対してこの当りの認識は知っておく必要があると思います。 つまり、病者に優しいだけでは良い結果が出せないし、ましてや、子供に対してはその逆、つまり「病院は怖いところ」くらいに思われて丁度良いと考えています。 こういう意味では、病院での「誕生会」や、待合室での子供へのアメニティーは考えものかも知れませんネ。 病気の治癒や、退院時の花束みたいなものが一番良いでしょう。 つまり、良い結果に対してストロークしていることですから。 医療機関はサービスを業としていますが、やはり社会の「陰」「マイナス」の部分を担当しているワケですから、ホテルや遊技場とは違いますので、謂わゆる「競争」にいはあまりそぐわない業種業態なのではないでしょうか。 つまり 『「サービス」が結果に対して逆効果になり得る』 ということです。 昔の怖い「先生」というのも、治療上は好ましかったのかも知れません。 ありがとうございました。 たくま癒やしの杜クリニック 浜田朋久 |