コラム[ひとくち・ゆうゆう・えっせい]

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■ 飲酒運転2007. 8.28

昨年の今頃に起こった交通事故の為に、家族の生命を「奪われた」(こういう言い方、表現はいかにもマスコミ的で好きではない。“被害者意識”という厄介な意識が生じるからだ)が「飲酒運転」はゆるせない。厳罰にすべきだという運動が実り、この頃では、飲酒運転に対する社会の目がことさら厳しくなっている。

浅田次郎(作家)氏の言でも、日本では最も身近で割に合わない犯罪の2つが
【1】飲酒運転
【2】麻薬覚せい剤、大麻等の所持及び使用
だそうな。確かにうなづける。
どちらも、薬物摂取、薬物使用の問題。酒などは「キチガイ水」と称されるし、宗教によっては蛇蝎(ダカツ)のごとく飲酒による銘丁者は忌み嫌われる。

日本の法律がそうなのであるから、【3】銃刀法違反と同じく日本の厳罰主義は【1】の飲酒運転以外では、何とか効を奏しているかに見える。
ところが、メディアの取り上げ方、特にNHKが気に入らない。
「飲酒運転撲滅キャンペーン」が目的なら、理解もできようが、これでもかこれでもかと件の被害者家族の様子を映し出し、怒りの感情を刺激され嫌が応にも不快な気分にさせられる。

現代社会では、多くの人々が車の運転をし、また、酒を飲む。アルコール依存症のドライバーも潜在的には数多くいるかも知れない。確かに恐ろしい事態だ。
被害者の方々には、誠にお気の毒である。しかしながら、彼ら自身もまたそのお身内の方々も、車の運転をすることも多いであろうし、たとえ「飲酒運転」でなくても交通事故の加害者になる可能性はそんなに低いものはではない。

飲酒運転は銘丁状態であったとしても、明らかな確信犯なのであるから、不用心というか、マヌケというかそのような側面もあるものの、罪が深いと言えば確かにそうだ。
「厳罰主義」大変結構。
しかしながら、そういう論理を強くお持ちの方は、お気をつけられた方が良いかも知れない。余計なお世話かも知れないが、「振り子の理論」というのがあって、あまり他者を責めると、自分にハネ返ってくる。

今の交通事情ならば、道路は車で溢れかえっていて、誰もが被害者になる可能性もある。・・と同時に一瞬で加害者になることもあるのだ。

国会中継などでも、やたらに他者攻撃的な言論の激しい政治家は、意外に簡単に社会やマスコミの餌食にされたり、激しい批判に晒されたり、その世界から抹殺されたりする傾向が結構見受けられる。

私などは、時々運転していて、コツンとぶつけられたり、追突をされたり、この2〜3年で数回はあったが相手を責めたり等全くせず、「気にしないで良いヨ」などと結構鷹揚に寛容に対応している。
幸いにして今まで追突はされたが、したことはないけれど、いつも運転していて、自分が追突してしまう可能性なんて無限大に近くあるから、根拠は無いけれど予防しておきたいという意図がはたらくのかも知れない。

おかげで接触事故等、多少自分に不利かなあと思うことがあっても、それ程大きな「問題」「トラブル」に発展したことはない。

ここで学び。
「明日は我が身」


ありがとうございました。


追記
いつも述べているように、マスコミも、「脅し」というか「恐怖」を煽るというか、何かしら世間の耳目を集める性向、本能に近い傾向があるというのは、理解はできるが、
心理的にはその「事」は逆に起こりやすくなるというのは米国の実験で確かめられている。つまり「飲酒運転をするな」とあまりに、言い立てると逆に増えてしまうかも知れないといううことを危惧するのだ。

つまり、事故を起こすまい、起こすまいと思っていると、かえって事故を起こしてしまいはしないかという理屈だ。
木登りをしている子供に対して「落ちるヨ」「落ちるヨ」と声をかけると本当に落ちてしまう可能性が高まってしまうというのに似ている。


たくま癒やしの杜クリニック
浜田朋久


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